初のワールドツアーの日本公演『ENHYPEN WORLD TOUR ‘MANIFESTO’ in JAPAN』の追加公演が、1月21・22日に京セラドーム大阪にて開催された。日本デビューから約1年半で初のドーム公演を行うことになった想いを、彼らは、この公演前日(20日)に語ってくれた。
「たくさんのファンの前で公演ができることを光栄に思います。今回の公演はファンの方の近くに行ける機会がありますし、前回の公演とは違うセットを用意していますので楽しみにしていてください!」(JUNGWON)
「本当に意義深いものになると思います。僕達はまだ至らない部分も多いのですが、みなさんにたくさんの愛情を注いでいただき、本当に感謝しています。コンサートに向けてたくさん練習をしてきたので、いろんな姿をお見せしたいと思っています。ENGENE(ENHYPENのファンの名称)のみなさんとたくさんのことを共感できたら嬉しいです」(HEESEUNG)
「いいパフォーマンスを見せられるように挑みたいと思います。ENGENEのみなさんと一緒にドーム公演を楽しんで、いい想い出を作れるようにベストを尽くすことが僕達の目標です。頑張ります!」(JAY)
「本当に多くの場所で多くのファンの方々が時間を割いている分、僕達も本当に楽しくて、価値のある公演をお見せしたいと思っています。僕達もENGENEもいい時間を過ごせて、コンサートを楽めたら嬉しいです」(JAKE)
「日本デビューして約1年半でドーム公演を実現できるように応援をして下さったENGENEのみなさんに感謝したいです。こんなにも早くドームで公演ができると思ってなかったので、実現できたことを本当に嬉しく思います。もっと頑張って、もっといい姿をお見せしたいと思います。今回のドーム公演は今までのステージとは違うものをお見せできると思いますので期待して下さい」(SUNGHOON)
「今までいろんなステージに立たせてもらいましたが、ここまで大きなステージでコンサートをやるのは初めてなのでワクワクしています。今回のドーム公演で初めて挑戦することもあるので、一生懸命に準備をしてきました!」(SUNOO)
「こんなにも早くドームで単独公演ができたのもいつも応援してくれるENGENEのみなさんのおかげです。サプライズ的なことを準備してきましたので京セラドームでスペシャルな公演をお見せできると思います! 京セラドームは5、6年前にSHINeeさんのコンサートでキッズダンサーとして立たせてもらったことがあります。K-POPアーティストとしてデビューをしてここに戻ってきたい!という夢を与えてくれた舞台なので、こうして立てることがとても嬉しいですし、その舞台にメンバーと一緒に立つことができることを意義深く感じます」(NI-KI)
★★★
『ENHYPEN WORLD TOUR ‘MANIFESTO’ in JAPAN』
2023.1.22 京セラドーム大阪
1月22日に京セラドーム大阪。7分ほど押してスタートしたライヴは「Given-Taken [Japanese Ver.]」から幕を開けた。攻撃的なサウンドで一気に攻めるのではなく、アンニュイな世界観でENHYPENらしく、柔らかくも重厚感のある落ち着いた歌唱とダンスでドームの客席を魅了していった。それは、初のドーム公演とは思えないほどの堂々たるパフォーマンスだった。
彼らは間髪入れずに「Flicker」を母国語で届け、K-POPアーティストというエンターテイメントでENGENE達を一つにし、釘付けにした後、メンバー一人一人がこの日を迎えられた感謝を生の声で届け、お互いの気持ちを確かめ合った時間を挟み、「Always」へと繋げた。メロディラップをはめ込んだ「Forget Me Not」で7人は横一列に並び、肩を組んだ後、揃って中央花道へと駆け出し、サブステージへと移動し、更にENGENE達との距離を縮め、ここでENGENE達に呼びかけ、ENGENE達が客席を眩しく照らしていたENGENE棒(ENHYPENのペンライト)で客席に大きなウェーブを作りあげた。ドームの客席に生まれた大きくてゆったりとした波に感動の声を上げていた7人の表情は、とても嬉しそうだった。メンバーからの希望で虹色で作られたウェーブは、際立った美しさを放っていた。
サブステージでは、3人と4人に分かれて魅せるフォーメーションで客席を惹きつけ、イントロが始まると同時に客席から大きな歓声が上がったレゲエ・チューンの「Let Me In (20 CUBE) [Japanese Ver.]」は、ドーム公演限定のスペシャルで届けられた。HEESEUNGとSUNGHOONが振り向きざまに客席にウインクを投げ、客席を湧かせた。
これを受け、MCではメンバー全員が“振り向きウインク”での競い合いを始めるなど、ENGENEを巻き込んだレクリエーションタイムは、“距離感を感じさせない参加型のエンターテイメント”として、観る側に最高の時間をプレゼントできていたと感じた。
イメージビデオを使ったストーリーを挟み、前半戦とは違った世界観のハードでダークな印象のナンバーを間髪入れずに届けていった中盤戦では、炎が燃え上がる激しい特効の中「Drunk-Dazed [Japanese Ver.]」「One In A Billion」「FEVER」といった並びで楽曲を届け、ENGENEを虜にしていった。「One In A Billion」から「FEVER」へと続く流れは、ENGENE達が特別に好きな流れなのだが、パフォーマンスが激しい2曲とあって、メンバー的にはこの流れで届ける時には、体力が奪われるのだとか。ビシッとキメたブロックの後に、身近に感じさせる赤裸々なトークのMCは、いわゆる“ギャップ萌え”であろう。ENGENE達の7人への想いが更に熱を持った瞬間を感じ取れた。
「Attention, please!」からはスクールテイストの衣装に着替え、バンドサウンド色の強い楽曲にダンスサウンドとはまた一味違う歌を乗せて届け、「Polaroid Love」からはトロッコに乗り込み、スタンドのENGENE達の近くに出向き、会場の温度を上げていった。
ラストへと向かうブロックでは、全員真っ白な衣装に着替え、「Blessed-Cursed [Japanese Ver.]」「Go Big or Go Home」でフィナーレに相応しい空気を作り、見事に本編を締めくくったのだった。
アンコールを求める声に応え、再びステージに戻り「ParadoXXX Invasion」からアンコールを届けた。何度も何度も“これが最後の曲です!”と伝えて曲を届けながらも、自分達を求め続けて声を上げるENGENEの姿に胸を打たれ、その声に何度も応え、3時間を超えるライヴを大成功させた彼ら。それは全力でENGENEを楽しませた時間だった。
全てを届け終わった7人は、全員で手を繋いで深く頭を下げた後、円陣を組み、共にこのステージを無事に成功させられたことを互いに労う無邪気な姿を見せた後、全力でセンターステージに向かってダッシュし、改めてENGENEにこの日の成功と、ここまで連れて来てくれた感謝を伝えたのだった。
ドーム公演前に「ドーム公演を経験したアーティストにふさわしい実力と姿勢を持ったグループだと証明できる1年にしていきたい」と目標を語っていたJAYの言葉通り、彼らはこの経験を通してドームという場所に相応しいアーティストの仲間入りをしたと感じた。ENHYPENの歴史に刻まれた記念すべき公演となった初のドーム公演は、この先、彼らが愛するENGENE達と共に様々な夢を一つずつ叶えていくことになる未来を、一層輝かせるキッカケとなったに違いない。
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【プロフィール】
ENHYPEN(エンハイプン)
JUNGWON、HEESEUNG、JAY、JAKE、SUNGHOON、SUNOO、NI-KIから成る7人組グループ。日本1stアルバム「定め」を2022年10月にリリースした。
JAPAN公式HP
https://enhypen-jp.weverse.io/
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【CD Information】
01.Future Perfect(Pass the MIC)[Japanese Ver.]
02. Blessed-Cursed[Japanese Ver.]
03. Make the change
04. Tamed-Dashed[Japanese Ver.]
05. Drunk-Dazed[Japanese Ver.]
06. Given-Taken[Japanese Ver.]
07. Always
08. Let Me In(20 CUBE)[Japanese Ver.]
09. Forget Me Not
10. Polaroid Love
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【クレジット】
Text 武市尚子
Photo ℗&© BELIFT LAB Inc.
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