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    2023年2月14日 佐奈宏紀 『佐奈とChillり 〜君の心はゆらり〜』イベントレポート!!

     2月4日、佐奈宏紀が自身初となるファンライヴ『佐奈とChillり 〜君の心はゆらり〜』を開催。第一部の模様をレポートしました!

     リズミカルな短いイントロとともにファンの前に現れた佐奈は、爽やかにニッコリと微笑んで歌い始める。ホールいっぱいに集まったファンを見渡して、ちょっぴり緊張気味? 左右にスイングしながら歌う佐奈に合わせて、うれしい気持ちを乗せたペンライトも横揺れ。2曲目はバラードを切なく聴かせる。声色も発声も1曲目とはまったく違っていて、早くも俳優・佐奈宏紀の表現力に驚かされることとなった。

    「こんなにたくさんの人が集まってくれるとは思ってなかったので、すごくうれしいです! みなさんが喜んでくれるようにオリジナル曲も頑張って創ってきたし、みなさんと今日一日楽しんでいけたらいいなと思います」

     ファンから“ジャイアントベイビー”と二つ名をもらったという佐奈。その所以が垣間見えた、初めてのファンライヴ!

    ゲストコーナーでは音楽にゆかりのある人物をお招きするということで、第一部のゲストは、井出卓也。2人の出会いは2017年、佐奈が20歳のときに出演した舞台『FGO』での共演だった。佐奈の当時の印象を「お坊ちゃんなのに、稽古着がヨレヨレだった」と話す井出。一方、「ただもんじゃねーな」という第一印象を持ったという佐奈は、当時から感じていた井出の役者としての素晴らしさを熱弁。「音楽の話は?」と突っ込まれると、素直な佐奈は急に「ラップはどうやって作ってるの?」と切り出した。ここから井出先生のラップの作り方講座が続き、佐奈も真剣に聞き入る。これはきっと、『Paradox Live on Stage vol.2 』に向けてのワークショップのようなもの。

    「今後も舞台と並行しながらライヴもやっていきたいと思っています。…曲作ってほしいなぁ…フィーチャリングとか…♡」と井出パパにおねだりめいたことを言うジャイアントベイビー佐奈。

     井出を拍手で見送ったあとは、いよいよ佐奈オリジナル曲の披露となった。

    「この曲は、自分にとってかけがえのないものが無くなってしまったときに、どうやって生きていこう?と思ったところから始まりました。もう二度と会えない人もいるけど、僕の中で生き続けているし、その人の想いは僕が受け継ぐことができるんだという想いを込めました」アコースティックギターを抱えて歌いだした曲は「0時」。張りつめた弦の響きと心の叫びのような声が胸を締めつけるが、その悲しみの先にあるものをぼんやりと浮かび上がらせるような歌だった。

    「星影とゆらり」は、昨年の皆既月食を観たのがキッカケだという。

    「皆既月食と惑星食が同時に発生するという僕たちが観た現象を、400年前の人も観てたんだなと思うと、すごく不思議な気持ちになったんです。こうやって一緒にいることもきっと奇跡的な巡り会わせなんじゃないかな…って」シンプルにギターを爪弾き、静かに歌い始めた。それは、この上なく優しい歌声。夜空に吸い込まれそうなウィスパーボイスにうっとりとしてしまう。

     ギターを始めた当時、弾こうとしたけどむずかしくて諦めてしまったというJ-popのカバー曲弾き語りを8年の時を経て再挑戦したあとの「Natchi」は、初めてピアノで創ったという曲。

    「あとから歌詞を見返すと、自分の内側とか本質が顕れてるなと。僕はあまり自分のことを話さないけど、音楽にだったら自由に気持ちを乗せられるんだなって気づいたんです。僕の中でこの曲は、自由だとか自分らしさがテーマ。みなさんも心を裸にして聴いてください」立ち上がってギターを置き、ジャジーなピアノに乗って気持ちよさそうに歌う。佐奈もファンも今日イチの笑顔で本編を締めくくった。

     すべてのオリジナル曲について、どんな想いを込めたのか丁寧に説明してくれたことで、初めて聴いた曲ではあるが親しみを持ち、いつもよりも歌詞に耳を傾けることができたと思う。この日披露された曲はCD化されることが告げられた。

     アンコールでは少し照れながら、ファンへの感謝の気持ちを伝える手紙を読む。“今日は、みんなになにかが届くようなライヴになっていたらうれしいなと思います。常にみんなが喜んでくれることを考えて形にしていきたい。それが感謝を伝える方法なんじゃないかな。またライヴやります!”

     ラスト、大好きな曲と言って歌ったのは、かつて本誌で“冬に聴きたい1曲”としてあげて頂いたあの曲。両手でマイクを握りしめて、客席を見渡して微笑んだ。「ありがとう。これからもがんばります!」

     ジャイアントベイビーという愛称が決まったのは、ちびまる子ちゃん THE STAGE「はいすくーるでいず」で花輪クンを演じる前だったという。花輪クンは大切な人をベイビーと呼ぶのだと、佐奈が以前、本誌でのインタビューで教えてくれた。ファンにとって佐奈宏紀は大切な人であり、大好きな人。今回のライヴは“素の僕”で直接感謝を伝えたいとの想いから始まったもの。なんだか、お互いのハート型の関係性が見えたような気がする。

     なお4月1日(土)にSUBIR AKASAKA TOKYOにてファンイベント『天使祭 〜ヒラメキと発明〜』を開催する事もこの日の告知で発表され益々期待が高まる。

    チケット販売情報、公演詳細はhttps://sana-hiroki.com/へ。

    -インタビューに続きます!-

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    【プロフィール】
    佐奈宏紀(さなひろき)
    1997年2月25日生まれ。愛知県出身。近年の出演作は、舞台『ちびまる子ちゃん THE STAGE「はいすくーるでいず」』『ドラマチックハイスクール』『Paradox Live on Stage』『「BANANA FISH」The Stage』、ミュージカル『Dear myパパ』、朗読劇『妖琦庵夜話その探偵、人にあらず』など。今後は、舞台『Paradox Live on Stage vol.2』(2023年3月9日~19日 品川ステラボール)などが控えている。

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    【クレジット】

    Text 三沢千晶
    Photo 杉崎恭一
    Hair&Make-up yuto
    Styling 齋藤良介
    Costume
    アイバー
    テンダーパーソン
    メアグラーティア
    ラッドミュージシャン
    レアセル

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