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    2021年2月13日 勝手に 吉沢 亮 特集!!

    自分の世界観とぶれない芯を持ち、オファーが絶えない俳優へ――。
    主演大河ドラマ「青天を衝け」がいよいよスタート!


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     圧倒的なビジュアルと、どこか陰を感じさせる空気感を持つ吉沢亮。映画やドラマ、舞台、さらにはミュージカルと活躍の場を広げる彼は、2019年に俳優デビュー10周年を迎えた。

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     デビュー当時は『男子高校生の日常』『カノジョは嘘を愛しすぎてる』「水球ヤンキース」など、明るい、いじられ役を演じることが多かった彼だが、年齢を重ねるにつれ、「GIVER 復讐の贈与者」、『リバーズ・エッジ』『青くて痛くて脆い』、『AWAKE』など、心の闇を衝動的にぶつけるかのような役を演じることが増えてきた。かと思えば、『斉木楠雄のΨ難』では想像を超える“中二病”を躊躇なく演じ、先日の初のミュージカル出演となった『プロデューサーズ』では“滑稽”な役で新境地を開拓。その場で求められる芝居を、圧倒的な表現力で演じ切り、確実に印象と結果を残してきた。


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     しかし、作品が発表されるたび、どんな作品で彼にインタビューをしたとしても、そして、デビューから年月を重ねたとしても、吉沢への印象は変わることはない。常に“フラット”で、お芝居への情熱は持ちながらも、それをあからさまに表面に出すことなく、青い炎を静かに燃やしながら役に立ち向かっていることがうかがえるのだ。さらに、いい意味で強いこだわりを持たないからこそ、驚くほど真っ白なまま役へと入り込み、その作品の色や、監督が求めている色に染まり、撮影が終わればまた次の作品へと入り込む。だからこそ、こんなにも全く違う役をカラフルに演じることが出来るのではないだろうか。

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     先日、映画『AWAKE』で共演した若葉竜也は、吉沢のことを「共演するまで、そのビジュアルから普段からキラキラした方だと思っていたら、全く違った」と話していたが(awesome!Vol.39掲載)、その言葉通り。普段のインタビュー中でも、とても落ち着き、1つ1つ言葉を選びながら、ゆっくりと、じっくりと胸の内を語ってくれる(たまに小学生男子のような笑い話でスタッフを和ませる時もあるが…)。ちなみに、何度同じ俳優と共演しようと“距離感の詰め方が分からない”と言われ、困ることもあると言う(笑)。とはいえ、自分の世界観をしっかりと持ち、ぶれない芯があるからこそ、1つ1つの作品を通して着実に実力をつけ、オファーが絶えない俳優へと成長したのだろう。

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     そんな吉沢が、これまでにない大きな挑戦を果たす。遂に、大河ドラマの主演を務めることとなったのだ。
     第一報が流れたのは2019年の9月。“平成生まれ初の大河主演”として大きな話題となった。それから早1年半。ついに、その大河ドラマ「青天を衝け」の放送が2月14日より開始される。

    写真提供:NHK

     今作では、新一万円札の顔となる“渋沢栄一”の波乱万丈な人生を描く。

     戦乱の世から明治維新、第一次世界大戦、関東大震災という混乱の時代を生き抜いた渋沢は、約500の企業を育て、約600の社会公共事業に関わった、言わば“近代日本資本主義の父”。さらに、晩年は民間外交にも力を注ぎ、ノーベル平和賞の候補に2度も選ばれることとなった人物だ。常に近代日本のあるべき姿を追い続けた人生を、吉沢は1年に渡って演じることとなる。

      役が決定した直後に彼に感想を聞いた時には、「とにかく今は渋沢栄一さんについて調べています。おかげでこれまでは気に留めていなかったニュースなども深く見るようになりましたし、生活が少しずつ変化しています」と話していたのが印象的だった。先述のように、どんな役に対しても、いい意味でフラットに向き合っている印象を持っていたが、そこにはいつもとはまた違う緊張が感じ取れた。「あまり重荷に考えることなく演じていきたい」と微笑んでいたが、きっとこれまで以上に、抱えるものは大きかったはずだ。

    写真提供:NHK
    写真提供:NHK

     先日行なわれた会見では「渋沢さんは、本当にいろいろなことに挑戦されているし、一歩間違えたら死んでしまうような瞬間も経験しながら生き抜いてきた人で、調べれば調べるほどカッコいいと思える。幼い頃からお金の尊さを誰よりも考えていて、“お札になる人”だと思った」と、改めて“渋沢栄一”の魅力について言及。

     ドラマの撮影が始まってから約半年が経過した先日のインタビューでは、「撮影するシーンの、その時その時の(渋沢の)心情をしっかりと自分に落として、“その瞬間を生きる”感覚なんですよね。大河は普段の撮影とは(やり方が)また違うので、すごく新鮮です。ここまで長い人生を演じることは他ではないので、演じ切った時にどんな感情になるのか、今からすごく楽しみです」と語ってくれた。

    写真提供:NHK

     60作目となる大河ドラマでの主演としての1年間を通じて、吉沢は大きなターニングポイントを迎えることだろう。確実に大きな経験を得た彼が、俳優として、これからまたどう成長するのか? 今からその変化が楽しみで仕方ない。(Text ⇒ 吉田可奈)

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    Photo ⇒ 大川晋児
    Text ⇒ 吉田可奈
    Hair&Make-up ⇒ 木内真奈美(オティエ/Vol.24)、小林正憲(SHIMA/Vol.27&Vol.34&Vol.39)、内山多加子(Commune/Vol.30)、西岡達也(leinwand/Vol.36)
    Styling ⇒ 荒木大輔(Vol.24&Vol.30&Vol.34&Vol.39)、九(Yolken/Vol.27&Vol.36)


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    【Drama Information】

    写真提供:NHK

    大河ドラマ「青天を衝け」

    NHK総合ほか
    2月14日(日)スタート ※初回15分拡大
    毎週日曜日 総合:20時〜 / BSP・BS4K:18時~


    出演:
    吉沢亮
    高良健吾 橋本愛/草彅剛 和久井映見 木村佳乃
    竹中直人 玉木宏 堤真一 小林薫 ほか

    作:大森美香
    音楽:佐藤直紀
    題字:杉本博司

    テーマ音楽指揮:尾高忠明
    テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
    タイトルバック:柿本ケンサク 曽根宏暢
    語り:守本奈実アナウンサー
    大河紀行・語り:林田理沙アナウンサー
    大河紀行音楽演奏:三浦一馬
    衣裳デザイン:黒澤和子

    制作統括:菓子浩 福岡利武
    演出:黒崎博 田中健二 村橋直樹 渡辺哲也 川野秀昭
    プロデューサー:板垣麻衣子
    広報プロデューサー:藤原敬久
    ©NHK

    番組HP:https://www.nhk.or.jp/seiten/
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