「ラブ・バイ・チャンス／Love By Chance」（2018年）の続編となる「ラブ・バイ・チャンス２／A Chance To Love」。前作を観ていた人なら誰もが気になっていたであろう、心に傷を負ったセレブ一家の次男坊ティンと、まるで子供のような純真無垢のサッカー少年キャンのラブストーリーを中心に描かれていきます。

　今作は、前作をなぞるように2人の出会いから描いているので、前作を観ていない人でも楽しめる嬉しい仕上がりに。家族との問題から親しい友人を作らず、周りに心を開かないティンは、キャンとの衝撃的な出会いにより、これまで出会った人とは全く違う、誰のことも信じ抜き、友達をバカにされればものすごい剣幕で怒り出すキャンに興味を持ち始めます。

　食いしん坊で、サッカーと友達が大好き。まるで少年のようなキャンに惹かれていくティン。しかし、これまで誰も口説いたことがないティンはかなり大胆にストレートにアピールを仕掛けていきます。キャンはティンからの予想外のアプローチの連続に驚くも、 “好き”という気持ちがどういったものなのかが明確にわからず…。不愛想なティンから思わず感情が溢れ出してしまうシーンや、キャンがティンのために真剣に怒りだしたりと、不器用に、でも着実に近づいていく2人の関係は、まさに胸キュンの連発。それでも恋に気づかないキャンに対し、何度も「キャン！　それが恋だよ！」と教えたくて叫びたくなるはず！

　一方、前作で愛を確かめ合ったピートとエーは、ある事情で離ればなれに…。エーはそのショックで自暴自棄になり、お酒におぼれ、部活も講義もさぼる日々。その切なく苦しすぎる理由もしっかりと描かれていきます。はたして、エーは新しい一歩を踏み出すことができるのか――。

　エーは、愛が何か分からずに戸惑うキャンの背中を押すようなアドバイスをしてくれます。その言葉はとても重く、そして力強く…。

　前作から髪が伸び、驚くほどさらにイケメンになっているエーにも注目です！

　その他、勢いから身体の関係を持ってしまったサッカー部のキャプテン・テクノーと、そのキャプテンに恋する高校生・ケンクラのラブストーリーも続きが描かれています。この2人の関係性もまた、初々しさと真っ直ぐさがあり、目が離せないんですよね。

　今作の監督は前作と同じく、「Until We Meet Again」などを手掛けるサワットマニークンが担当し、脚本は「TharnType／ターン×タイプ」の原作小説を執筆したMAME（オーラワン・ウィチャヤワナクン）氏が手掛けています。実は今作は「TharnType／ターン×タイプ」と世界観が繋がっており、“タイプ”という名前がキャストの中で話題になることも。これらの作品と一緒に観てみると、また新たな発見があると思いますよ。（Text → 吉田可奈）

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【Drama Information】

「ラブ・バイ・チャンス２／A Chance To Love」

現在、楽天TVにて独占先行配信中
Blu-ray BOX　2021年5月21日発売

全13話

原題：A Chance To Love

監督：シワット・サワットマニークン「Until We Meet Again～運命の赤い糸～」

脚本：オーラワン・ウィチャヤワナクン「TharnType／ターン×タイプ」

原作：MAME『My Accidental Love is You』

キャスト：

ティン役：ピーラウィット・アッタチットサターポーン（ミーン）

キャン役：ラッタウィット・キットウォララック（プラン）

エー役：タナポン・スクムパンタナーサーン（パース）

ケンクラ役：シワット・チャムローンクン（マーク）

テクノー役：ナパット・ナ・ラノーン（ガン）

タム役：キーラティ・プアンマリー（タイトル）

ター役：カッサモンナット・ナームウィロート（アース）

トゥン役：ニッチャクン・カジョンボリラック（ミーン）

ヒン役：ラウィポン・サガーウォラウォン（エース）

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【ライタープロフィール】

吉田可奈（よしだかな）
⇒ エンタメ系フリーライター。B-PASS、awesome!、ファッション誌ほかで執筆中。『2gether』をきっかけにタイＢＬの沼にドボン。報告・連絡・相談がウルトラ下手くそなカップルに萌えますが、毎回テレビに向かって「ＬＩＮＥ使って！」と叫んでいます。オススメのタイＢＬ教えてください。
@knysd1980（著書本「うちの子、へん？」発売中!!）
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