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    2021年5月2日 奥平大兼 ドラマ「ネメシス」インタビュー

     第44回日本アカデミー賞 新人俳優賞をはじめ、数々の新人賞を獲得して注目を集める奥平大兼が、ドラマ「ネメシス」(日本テレビ系)に登場!  5月2日放送の第4話より、風真(櫻井翔)の元教え子で、天才AI開発者という姫川烝位役を演じる。 
     ドラマに出演は3作目と、まだ経験は浅いものの、広瀬すずや櫻井らの俳優陣に囲まれての演技に挑戦。その裏側を語ってくれた。

    ■出演が決まった時の気持ちを教えてください。

    「出演できることは純粋に嬉しかったです。ただ、僕がずっとテレビで観ていた方々に囲まれてお芝居をすることに、緊張と不安はありました。僕が演じる姫川は、風真さん(櫻井翔)との関係性や、周囲の人達に対して本心ではどういうふうに見ているのか?とか、考えることが多い役だったので、それは楽しくもありました」

    ■姫川は17歳にして、天才的なAI開発者というキャラクターです。

    「人間味がなくて、ある意味、ロボットみたいなのが特徴だな、と思いました。人間よりもAIのほうが優れていると思っているので、人間にあまり興味がない。だから、風真さん以外の人に声をかけられても受け答えしないんです。けど、性格的には自分と似ているところもあったので、そういう意味ではやりやすくもありました。僕も自分のやりたいこと以外は、基本的にはあまりやりたくないタイプなので(笑)。興味がないことにはなかなか真剣に取り組めないんです。姫川も依頼されたことと、自分がこうしたほうがいい、と思ったことだけを最大限にやるので、その考え方はすごくわかるな、と思っていました」

    ■そうすると、奥平さんは、友人から気乗りしない遊びに誘われたら行かないタイプ?

    「絶対に行かないです(笑)。別に予定がなくても、“今日は家に居たいな”という時は断ります。それで嫌われるなら、それでもいい。行ったら楽しいというのもわかっているんですけど、行くまでの過程がめんどくさいんですよね(苦笑)」

    ■脚本を読ませていただいた感じだと、姫川はしゃべり方に特徴がありそうですね。

    「早口で、それが結構キツかったです(苦笑)。セリフも長いし、普段使わないような言葉も多かったので、めっちゃ噛みました……(仕上がりに)自信がないです」

    ■今回、第4話からの出演で、途中から現場に入るのは初めてですよね?

    「そうですね。だからどういう気持ちでいたらいいのか、あまり気にしなくてもいいのか、その辺も考えてしまいました。けど、実際に現場に入ると、みなさんがとても温かく輪の中に入れてくださったので、すごくやりやすかったです。僕が早口ができなくてミスをたくさんしてしまった時も、時間が押しているにもかかわらず、できると“良かったね”ってみなさんが声をかけてくださって。今回、大人数の方に囲まれてお芝居をするのが、初めてのことだったので、多少なりともプレッシャーを感じていて。それで1回ミスをすると、次はミスできない、という気持ちになって、それがまた新たなミスを生むという……。自分でもそう考えたらいけないとわかっているけど、止まらなくて。そんな時に、温かい言葉をかけていただけたので、心が楽になりました」

    ■あのメンバーに囲まれて緊張しないほうが無理ですよ。

    「そうですよね(笑)。ただ役柄としては緊張するどころか、自分から突っ込んでいくようなタイプなので、途中からは緊張しないように、あまり周りのことは考えないようにしました。それにしても豪華な共演者の方達でした(笑)」

    ■貴重な経験をされたのですね。放送を楽しみにしています。さて、奥平さんは日頃から音楽をよく聴くそうですね。

    「はい。もともと洋楽から入って、そこからピアノを始めたので、声も楽器のような感覚で、よく聴いています。今は歌詞がどういう意味なのかを調べることもありますけど、もともとは“言葉”という認識で聴いていなかったので、逆に自分が理解できる言葉がある邦楽のほうが不思議な感覚なんですよね。だから、今は邦楽も多少聴きますけど、圧倒的に洋楽やクラッシックが多いです」

    ■今、一番聴いているのは?

    「The Beatlesの『Magical Mystery Tour』というアルバムを聴いています。“サイケデリック”と言われるジャンルになるんですけど。もともと僕は、The Whoのサイケデリックな感じが好きなんですけど、年代的にその前に出ていたのが、The Beatlesのこのアルバムだと知って、聴いたらめちゃくちゃハマりました」

    ■あまり流行りとかに左右されずに音楽を聴くタイプですか?

    「そうですね(笑)。今は昔の音楽が楽しいです。最初にレッチリ(Red Hot Chili Peppers)を聴いていて、そこからNirvana、Queen、Aerosmith、The Whoなど、年代を戻っていって、The Beatlesを聴くようになったんですけど、The Beatlesは原点のような存在だから、今まで聴いてきた曲に似ている曲があるんです。それが面白くて。The Beatlesはまだ全曲ちゃんと聴けていないので、しばらくは離れられないと思います(笑)。友達とカラオケに行ったりすると、邦楽を聴かないから知らない曲ばかりなんですけど、逆に知らない曲を聴きすぎた結果、何となく“次はこの音かな?”って、展開が予想できるようになってきたんです。でも、僕自身は予想がつく展開の音楽は好きではなくて。だから、クラシックやサイケデリックのように、次にどの音が来るかわからないものは、毎秒毎秒が楽しいんですよね」

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    【共通テーマ音楽コラム:「あなたにとってのラブソング」】

    USA for AFRICA「We Are The World」

     保育園の何かの会で、保護者達が歌ったのを聴いた時に、すごくいい歌だな、と思って、それで知りました。僕、音楽を聴く時に歌詞の意味を深く意識しないので、ラブソングが天敵というか、得意ではないんですよね(苦笑)。だってラブソングって、歌詞も重要じゃないですか? だから、この歌も曲がいいなと思って、あとから歌詞の意味を知ったんですけど、平和への想いを歌う、一応、“ラブソング”ですよね(笑)。

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    【プロフィール】

    ■奥平大兼(おくだいらだいけん)
    2003年9月20日生まれ。東京都出身。これまでの出演作は、映画『MOTHER マザー』、ドラマ「恋する母たち」。現在、「ネメシス」のほか、ドラマ「レンアイ漫画家」(刈部純 役/フジテレビ系にて、毎週木曜22時~)に出演中。

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    Photo ⇒ コザイリサ
    Text ⇒  瀧本幸恵
    Hair&Make-up ⇒  谷川一志(KIND)
    Styling ⇒ 伊藤省吾(sitor)

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    【DRAMA Information】

    日曜ドラマ「ネメシス」
    日本テレビ系にて、毎週日曜22時30分~

    総監督:入江悠
    監督: 片桐健滋、岸塚祐季
    脚本:片岡翔、入江悠
    脚本協力:講談社タイガ、今村昌弘、藤石波矢、周木律、降田天、青崎有吾
    出演:広瀬すず、櫻井翔、江口洋介 他
    音楽:横山克
    メインテーマ:「Nemesis」
    チーフプロデューサー:池田健司
    企画・プロデューサー:北島直明
    プロデューサー:里吉優也、次屋尚、田端綾子
    制作プロダクション:クレデウス
    制作著作:日本テレビ