今回は、スリリングかつ圧倒的に先の読めない展開で人気を集めた「Manner of Death/マナー・オブ・デス」の原作者であるSammon氏が原作を手掛けた「BITE ME The Series」を紹介します。
主演を務めるのは、タイドラマの名作「ラブ・バイ・チャンス/Love By Chance」、その後を描いた「ラブ・バイ・チャンス2/A Chance To Love」にて、大学生の先輩に積極的に、そしてかなり計画的に迫り続け、圧倒的なメンタルの強さで先輩を振り向かせるという、片想いの人すべてに勇気と元気を与えた高校生、ケンクラを演じたMark。この“LBC”でのキュートなビジュアルと演技力に注目していた人も多いのではないでしょうか。
そんなMarkの初主演作が、この「BITE ME The Series」ということもあり、配信前から話題となっていました。果たして、今回はどんな役を演じるのかと配信を待っていた人達は、ドラマが始まって「あれ、同じ人!?」と思った人も多いはず。今回Markが演じるAekは、ケンクラとは正反対の、物静かで、内に秘めたる炎を燃やすタイプ。(ケンクラもかなり炎を燃やしていましたが(笑))目線、言葉ひとつとっても、思慮深い雰囲気が漂っています。
Aekは、地方でタイ料理のレストランを開いているお母さんと、小さな頃に料理を教えてくれたお祖母さんの影響で料理が大好きに。今はフードデリバリーのアルバイトをしていますが、いつかは料理の仕事をしたいと願っています。ただ、飲食店で働く苦労を知っているお母さんは、Aekを愛するが故に料理の道を反対。固い職業についてほしいと願い、Aekもお母さんの願いのためにその想いを心にそっと閉じ込めてきました。
でも、運命には逆らえないもの。有名シェフであるAueが経営するレストランにデリバリーするための料理を取りに行き、その香辛料を匂いだけで当てたことから、AueはAekの才能を見抜き、一緒に働いて欲しいとお願いします。
Aekは決して料理を仕事にしたいとは言っていませんでしたが、周りの友達にはバレバレ。とはいえ、はやし立てるわけでもなく、静かに見守りながらも、ちゃんと自分の気持ちに正直になれと言わんばかりに支えてくれる友人達はとても素敵な存在。
その後、気持ちを固めて一緒に働くこととなり、その夢の一歩が描かれ始めます。そしてそれと同時に、このAekの才能にほれ込み、特別な想いを抱き始めるAueと、その気持ちになかなか気づかないけれど、じんわりと自分の心に入り込んでくるAueに心が動き始めるAekが、映画の様に美しく、丁寧に、ゆっくりと描かれていきます。
年上で大人、さらに有名シェフと、名実共に手に入れているはずなのに、Aekの前では感情をうまくコントロールできなくなってしまったり、たまに両手を後ろに組んで「手が空いてないから味見を手伝って欲しい」と口にスプーンを運んでもらうという甘えん坊な部分を出したり、人を好きになることで出てくるギャップがとても愛らしく…。Aueは、自分にはない才能を持つAekに対し、尊敬と恋心をしっかりと表現していきます。
しかし、過去に何かがあったであろうEveが登場することで、さらに彼の苦悩や葛藤も描かれていき…。“さすがSammon氏原作!”と言いたくなる深みを感じることが出来ます。
Aekも、Aueと対峙するうちにゆっくりと心を開き、さらに着実に夢に向かって歩んでいきます。
Aekの持つ“強さ”は、愛する母から受け継いだもの。母を尊重し、誇りに思っているからこそ、Aekと母に向けられた勝手な偏見などに、全力で反論する姿も。その姿には、誰も誰かを決めつけることは許されないという力強いメッセージを感じることが出来ます。
誰かを強く思うこと。母を、子どもを愛するからこそする決断。夢を目指すためにすべきこととは――。静かに、ゆっくりと進む物語の中に、たくさんの気づきと愛らしさを教えてくれる名作を、ぜひ観てみてください!
そしてこのドラマの主役は彼らだけではなく、おいしそうな料理達でもあるんです。色鮮やかなタイ料理にかわいいスイーツ…。見れば必ずお腹が空いてくるはずですよ。(Text ⇒ 吉田可奈)
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【DRAMA Information】
BITE ME The Series
U-NEXTにて、毎週1話更新中!!
【配信サイト】
https://video.unext.jp/title/SID0058122
全12話
出演:ズン・キダカーン・チャットゲーオマニー、マーク・シワット・チャムローンクン
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★「知りタイ! 教えて! タイBL」Vol.07 「ラブ・バイ・チャンス/Love By Chance」
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【ライタープロフィール】
吉田可奈(よしだかな)
⇒ エンタメ系フリーライター。B-PASS、awesome!、ファッション誌ほかで執筆中。『2gether』をきっかけにタイBLの沼にドボン。報告・連絡・相談がウルトラ下手くそなカップルに萌えますが、毎回テレビに向かって「LINE使って!」と叫んでいます。オススメのタイBL教えてください。@knysd1980(著書本「うちの子、へん?」発売中!!)https://www.amazon.co.jp/dp/4594084079/
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