2003年8月20日。この日、ONE N’ ONLYは『ONE N’ ONLY FC TOUR 2023 ~Welcome to SWAG~』の初日となった東京Zepp Hanedaのステージに立った。5周年という節目の年とあって、5周年を記念したリリースやイベントやライヴをいつも以上に積極的に行っている彼らだが、中でも一番にこの5周年を迎えられた喜びを共に分かち合いたかったSWAG(ONE N’ ONLYのファンの名称)との時間を待ち侘びていたに違いない。その企ては2023年8月20日(日) にZepp Hanedaで2公演、8月27日(日) にZepp Namba で2公演という形で行われたのだった。
初日となったZepp Hanedaの1stステージ[Concept F]は、メンバー紹介のVJと赤を基調とした照明が客席を煽る中、SWAG達の大きな歓声がメンバーをステージに迎え入れる形で幕を開けた。そんなSWAGの歓声に応えるオープニングナンバーとして選んでいたのは「HOLIDAY」だった。ライヴ中盤、もしくは後半戦の盛り上げ曲として置かれることが多い「HOLIDAY」をオープニングナンバーに置く特別感を感じていたのも束の間、彼らは「HOLIDAY」終わりで早くもMCを差し込み、第一回目となるFCツアーへの喜びと感謝をSWAGに伝えたのだ。硬派に作り込まれたライヴスタイルとのセットリストの違いを感じたのは、そこから「YOU???」「POP!POP!」「LUCKY」といったワンエンの中でも一緒に盛り上がることができるポップ路線の楽曲を並べて届け、SWAG達を手放しで楽しませる流れを作っていたことだった。なんでも[Concept F]は“ファニーなセットリスト”を意識して構成された、ワンエンの中でも特に明るい曲や久しぶりに届ける楽曲を中心に選曲されていたのだという。更に、この日は衣装も通常のワンエンではなかなか見ることのできないキュート度高めのポップな衣装を選んでいたことなど、メンバーが随所でSWAGをより楽しませるために考えられた時間であったことが伝わってくる流れであったことに、SWAG達は改めてメンバーからの愛をしっかりと受け止めていた様子だったこともここで記しておきたいところである。
この日は残念ながら体調不良でEIKUが欠席であったのだが、TETTA、REI、HAYATO、KENSHIN、NAOYAはEIKUの団扇を代わる代わるに持ちながら“6人”でステージに立っていたのもとても印象的だった。
セットリストの中にはファンクラブライヴという特別なライヴのために用意された【バラエティコーナー】が設けられており、ここでは『only one選手権』と題されたメンバーのキャラクター分析がクイズ形式で行われ、メンバー自身よりもメンバー達を知り尽くしているSWAG達は、ステージ上で苦戦するメンバー達のドタバタを笑いながら大きく包み込んでいたのだった。
ライヴ中盤戦では最新シングル「EVOL」のライヴ初披露や、2020年の4月にリリースされたアルバム『ON’O』の中からライヴ初披露となった「もっと大きな愛で包み込むから…」(ONE N’ ONLY feat. K)をTETTAとREIが二人でしっとりと歌い上げる場面や、2023年5月にリリースされた2ndアルバム『Departure』からライヴ初披露となった「CIRCLE」を重厚感の増した歌声とトリッキーな演出でHAYATO、KENSHIN、NAOYAが届ける場面もあり、ここでも彼らにとってSWAGが特別な存在であることが伝わってきた。
後半ブロックではワンエンのど真ん中に存在する武器と言っても過言ではない、「Category」「Dark Knight」「YOUNG BLOOD」「Step Up」などのヘヴィで硬派な楽曲達がメドレーで届けられ、ステージは圧巻な印象で締めくくられたのだった。
レクリエーション要素だけをメインにしたメニューで構成されたライヴではなく、しっかりとアーティストとしての歌唱やパフォーマンスの魅力を感じてもらえる構成で届けられていたと感じた『ONE N’ ONLY FC TOUR 2023 ~Welcome to SWAG~』は、とても完成度の高いものであったと言える。
また、攻め曲でもあった「I’M SWAG」でデビューした彼らが本編ラストに手放しの愛を伝えられる「My Love」を置いていたことにも、SWAGに向けられた特別な愛と、より大きく成長した彼らの姿を見た気がしてならならなかった。
〝楽しませたい〟という純粋な想いが詰め込まれていた時間であり、その彼らの想いが真っ直ぐに伝わった時間であったことを素晴らしく思った。
10月13日の石川を皮切りにスタートする『ONE N’ SWAG ~Hook Up!!!!!!~』でも、ONE N’ ONLYの核心を突きながらも、更に楽しませてくれる時間を届けてくれるに違いないと確信できる余裕を感じた今回の『ONE N’ ONLY FC TOUR 2023 ~Welcome to SWAG~』。
この先もSWAGはもちろんのこと、今よりも更に広くONE N’ ONLYという唯一無二の魅力を持つグループの存在を知らしめていってくれることだろう。
(Photo 小坂茂雄・牧野孝彦/Text 武市尚子)
※写真は東京&大阪公演のものになります。
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【プロフィール】
ONE N’ ONLY(わんえんおんりー)
6人組ダンス&ボーカルユニット。世界各国から注目され、今年4月にブラジル3都市を廻る初のラテンアメリカツアーを開催。現在、初ライブから5周年を記念したスペシャルプロジェクト『5 N’ 5』を行なっている。10月13日から石川を皮切りに47都道府県ツアー『ONE N’ SWAG ~Hook Up!!!!!!~』を廻り、そのツアーファイナルをパシフィコ横浜で開催する。
【LIVE INFORMATION】
『ONE N’ SWAG ~Hook Up!!!!!!~』
2023年10月13日(金)石川県 Kanazawa AZ
2023年10月14日(土)福井県 福井CHOP
2023年10月15日(日)富山県 MAIRO
2023年10月29日(日)千葉県 KASHIWA PALOOZA
2023年11月17日(金)山口県 周南RISING HALL
2023年11月18日(土)広島県 LIVE VANQUISH
2023年11月20日(月)島根県 松江AZTiC canova
2023年11月21日(火)鳥取県 米子AZTiC laughs
2023年11月23日(木・祝)岡山県 CRAZYMAMA KINGDOM
2023年12月1日(金)滋賀県 滋賀U★STONE
2023年12月3日(日)奈良県 奈良NEVER LAND
2023年12月4日(月)京都府 KYOTO MUSE
2023年12月6日(水)和歌山県 和歌山CLUB GATE
2023年12月7日(木)兵庫県 神戸VARIT.
2023年12月9日(土)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
2023年12月15日(金)埼玉県 HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 VJ-3
2023年12月16日(土)群馬県 前橋DYVER
2023年12月24日(日)茨城県 mito LIGHT HOUSE
2024年1月7日(日)新潟県 GOLDEN PIGS RED STAGE
2024年1月13日(土)栃木県 HEAVEN’S ROCK Utsunomiya
2024年1月18日(木)東京都 豊洲PIT
2024年1月24日(水)高知県 X-pt.
2024年1月25日(木)徳島県 club GRINDHOUSE
2024年1月27日(土)愛媛県 WStudioRED
2024年1月28日(日)香川県 高松MONSTER
2024年1月31日(水)三重県 CLUB ROOTS
2024年2月1日(木)岐阜県 CLUB ROOTS
2024年2月3日(土)愛知県 NAGOYA JAMMIN’
2024年2月4日(日)静岡県 LIVE ROXY Shizuoka
2024年2月9日(金)長崎県 DRUM Be-7
2024年2月10日(土)佐賀県 SAGA GEILS
2024年2月12日(月・祝)福岡県 DRUM Be-1
2024年2月14日(水)大分県 DRUM Be-0
2024年2月15日(木)宮崎県 LAZARUS
2024年2月17日(土)鹿児島県 CAPARVO HALL
2024年2月18日(日)熊本県 熊本B.9 V1
2024年2月24日(土)沖縄県 桜坂セントラル
2024年3月9日(土)山梨県 甲府Conviction
2024年3月10日(日)長野県 NAGANO CLUB JUNK BOX
2024年3月17日(日)北海道 cube garden
2024年3月23日(土)山形県 山形ミュージック昭和Session
2024年3月24日(日)秋田県 Club SWINDLE
2024年3月26日(火)青森県 青森Quarter
2024年3月27日(水)岩手県 Club Change WAVE
2024年3月29日(金)宮城県 darwin
2024年3月30日(土)福島県 郡山HIP SHOT JAPAN
2024年4月27日(土)神奈川県 パシフィコ横浜
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