4月12日(土) 神奈川・KT Zepp Yokohama
ステージ後方のモニターに、“BUDDiiS”“JOURNiiY Ⅱ”と帆に描かれた海賊船らしき船(謎の飛行物体)が海から空へと浮かび上がるアニメーションが流れ始めた。Overtureとともに、その船に乗っていると思われる10人の指名手配書が映し出され、辿り着いた港は、ここKT Zepp Yokohama‼
アフリカ系アメリカ人MCのナビゲートで、TVのミュージックショーのようにライヴはスタートした。
シルエットが明るく照らされ彼らの姿が露になると、ピースフルなイントロが。KEVINによる新曲「Gotcha」はバディとBUDDiiSを繋ぐハッピーソングのように聴こえた。SHOWの投げキッスやYUMAのハート攻撃やら、とにかく愛が飛び交う光景に初っ端から笑顔が満開。新曲にもかかわらず、最後には♪Na nanana~と、会場中が口ずさんでいた。そして、2曲目の「HONEY」で、バディとの距離を一気に縮めてくる。この甘くセクシーな雰囲気に誰もがmera meraしている。SHOOTの♪教えてやるよ~でメロメロに。さらにさらに「いくぞヨコハマ!」とSEIYAが叫んでヒートアップ。BUDDiiS、どれだけ色気を振り撒くんだ? かと思えば「Ütopia」ではキュートな顔で魅せ、切ない表情のパフォーマンスと儚い歌声が印象的なバラード「her+art」をプレゼント。冒頭のブロックでバディの心をガッチリと掴んだようだ。
「横浜2日目、みなさん楽しんでますかー? 最高の盛り上がりありがとうございます!」というFUMINORIの挨拶から自己紹介が始まった。横浜出身のメンバーが3人いるため、覇権争いが勃発? HARUKIは「僕の?」と投げかけて“ヨコハマ~!”とのレスをもらい、「ヨコハ満点です!」とご満悦だったが、同じく横浜出身のYUMAが「誰が何と言おうと(横浜は)俺んちなんで(笑)」と対抗。ちなみにもう1人の横浜出身者KEVINは争いには加わらずYUMAをイジっていた。TAKUYAは昨年FUMINORIが作ってくれた自己紹介をやりたいと申し出たらしく、「みんなの応援、たくやん受け取りました!」と照れ気味に言うと、メンバーからダメ出しが(笑)。ラストのSEIYAは「今日は俺の砂浜に埋まりに来てくれてありがとう」と、オチをつけてくれた。 FUMINORIが「こんなに自己紹介で尺取りすぎるのBUDDiiSくらい」と言っていたが…そうかもしれない。でもそれが、メンバーの素に触れられる素敵な時間であることに間違いない。
ここで次に歌う新曲を一緒に楽しむためのレクチャーをして、FUMINORIが「Sonic」とタイトルコール。エスニックな音とリズムの中でFUMIYAから始まった高速ラップからYUMA、SHOW…と繋いでいく。一定の波で刻まれていくサウンドと早口のリリックが心地よい。MORRIEとKEVINのロングトーンからクライマックスへ。合言葉の掛け合いもバッチリ決まっていた。 ♪君を信じるよ永遠に 大好きだmy buddy~と、SHOOTからバディへの告白から始まったミドルテンポ曲「OZ」。歌途中でHARUKIが「ヨコハマ大好き~♡」とほっぺハートをしたり、♪大好きだmy buddyの前に「せーの!」と声をかけてみんなで口ずさんだり、ハートフルな光景だ。一転、太いベースサウンドに乗ってFUMIYAの重量感のあるダンスパフォーマンス、FUMINORIは長い手足で華麗に魅せると、全員でピョンピョンと客席を煽りながらの「JEALOUS」は、恋する男の子のキュートな気持ち。ミラーボールに反射するイエローライトがクルクル回り、ホーンとリズムがご機嫌な「ENCHANT」、歌い出しのMORRIEの笑顔が眩しい! わりと自由な軽やかダンスにみんな身を任せていた。このブロックは、南の島にいるような気分だった。
ここで一旦CMタイム。横浜の街を颯爽と走るTAKUYA。街角にはSHOOTが立っている。制服姿の2人が青春するCMのキャッチフレーズは“青春の潤いを”。さらにCMは続き、SHOOTが放った「俺さ、お前のこと…好きだ」というセリフに場内は熱狂。キャッチフレーズは“僕らの歌をうたおう”。BUDDii waterは、あの清涼飲料水を彷彿とさせる爽やか飲料水だった。CM明けで、見応えたっぷりのメドレーへと突入する。
MORRIEの「いくぜ!」から始まったのは「Magic」。笑顔炸裂、SEIYAの♪falling for you~に、メドレー1曲目からテンションMAX! ここからはユニット編成で楽曲を披露していく。ご機嫌なステップを踏み、MORRIE、SHOW、TAKUYA、HARUKI、FUMIYAで繰り広げる「P.A.R.T.Y」へ。弾けてるのになんだか余裕を感じる大人なパーティーだ。「OK、ヨコハマ! 今日が一番熱い場所にしていこうぜ!」と煽るFUMINORI、KEVIN、YUMA、SHOOTによるボサノヴァチックな大人っぽいサウンドの「Glow Gold」にウットリと身を任せる。打って変わってギターロックの疾走感で魅せたのはサングラスをかけたSEIYAとSHOW、TAKUYAによる「WE HIGH」。夏空のように熱いハーモニーが美しい。FUMIYAとSHOOTの「Mr.Freak Out」はダンスキレッキレ! やんちゃな2人だがSHOOTに「ついてこいよー!」と言われたらバディは素直について行くしかない! KEVINの甘い声を中心に大人の色気で惑わせる「Koi to me」ではMORRIEの腹魅せパフォーマンスにバディはついにノックダウン。メドレーラストの「Lack」は全員で。それぞれの声が際立つスローナンバーだ。柔らかい動きだが指先まで神経が行き届いているのがわかる。SHOWの切実ボイスの中、MORRIEがSHOOTをバックハグ…。
再びMCが映像に登場し、紹介した曲は「Iris」。ダンスするメンバーの背後に歌詞が映し出され、息多めのファルセットボイスと相まって、とても愛を感じるひとときとなった。彼らの動きは花びらが舞うような繊細さで、それを見つめるバディのペンライトもゆっくりと優しく揺れていた。
この美しい曲からのMCは…
HARUKI「いや~もうみんな盛り上がりがすごくて。ヨコハ満点で~す!」
FUMINORI「2度目の満点もらいました!」
KEVIN「1曲目は新曲“Gotcha”という曲を作らせていただきました。どうでしたか?」バディ「サイコーー!!!」
YUMA「今日1曲目でめっちゃみんなと目が合って楽しそうだなと思ってたんですよ。俺、チュッて言わなかったから笑ってたの?」
FUMINORI「そう。最後どんなチュがくるか期待してたのに」
YUMAは忘れていたと言ったが、「始まる前にチュの練習してたよ」とSEIYAにバラされてしまったので、あらためてここでやることに。
YUMA「チュッ♡」
バディ「キャ――!!!!!!!」
会場中が大盛り上がり。
TAKUYA「僕といえばCMですよ」
SHOOT「走りましたよ~」
FUMINORI「2人の演技が見てられるわ~」
SEIYA「6公演目。まだまだ盛り上がりますよね?」
SHOW「9月には横浜アリーナでまた横浜に戻ってきますけど、こんな盛り上がるんだったら、横アリやべえんじゃない?」
FUMINORI「じゃあラストスパート、ここからぶち上がっていきたいと思います。いけますかー!??」
みんなワイワイしながら立ち位置へ。
「LÖVE ME」はステージからも会場からもハートが飛び交うラブラブソング。好きという気持ちが溢れる「ALIEN BOY」、こんなうるささならずっと聴いていたい「LOUD」は、MORRIE、KEVIN、SHOW、SHOOTのハモリが綺麗。時々アイコンタクトをしながらみんなで煽り、ラスサビはハンドクラップ。間髪置かずの「Brightness」は自由に思いのままに動き回る。メンバーはみんな、バディ1人1人の笑顔を胸に焼きつけようとしているようだ。
FUMINORIの「次が最後の曲になります」という言葉で「ええぇぇ~~!」の練習をして「The One」へ。10人ともさらに自由奔放に! セリフもアドリブ? みんな笑いながら歌ってる? この歌は、会う度にもっと好き同士になるBUDDiiSとバディの歌だ。
アンコールは、ツアーTシャツに着替えて登場。
FUMINORI「最後までたくさん幸せを持って帰ってほしいので、ラストまで楽しんでいきますよー!」
「BUD」は、みんなで歌ってタオルを回してジャンプして。最後にぶち上がりすぎたSEIYAがTシャツを脱いで肉体美を披露し、それを見たMORRIEは爆笑しながらその場に崩れ落ちた。FUMIYAがそんなSEIYAをセンターに引っ張ってくる。もう最後まで笑いがいっぱい。下手にハケてからのYUMAの「愛してるよ!」もまた反則級だった。
FUMINORI「日々過ごす中で辛かったり苦しくなる瞬間もあると思いますが、そんな時は、今日この日のライヴを思い出して少しでも笑顔になってください」
いつも大きな会場を満杯にしているBUDDiiSが行なった2度目のZeppツアー。ライヴハウスならではの近さで彼らの躍動と息遣いを感じられたことはとてもハッピーなことだ。FUMINORIの最後の言葉どおり、どこを切り取っても楽しかったな!と笑顔になれる記憶に残るライヴだった。
Photo:ウチダアキヤ
Text:三沢千晶
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【set list】
01.Gotcha
02. HONEY
03. Ütopia
04. her+art
05. Sonic
06. OZ
07. JEALOUS
08. ENCHANT
09. メドレー Magic / P.A.R.T.Y/ Glow Gold/ WE HIGH/ Mr.Freak Out/ Koi to me/ Lack
10. Iris
11. LÖVE ME
12. ALIEN BOY
13. Brightness
14. The One
<アンコール>
15. BUD
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【プロフィール】
BUDDiiS
バディーズ。2020年9月16日結成、令和に誕生した10 人組DIYダンスボーカルグループ。昨年12月にはグループ史上最大規模となるさいたまスーパーアリーナにて『BUDDiiS vol.09 – MiiRAI -』を行なった。現在、最新曲「LÖVE ME」が配信中。今後は9月20日・21日に横浜アリーナ、9月27日に大阪城ホールにて『BUDDiiS vol.10 – COSMiiC -』を開催する。
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