世界中で大ヒットとなったタイBLドラマの金字塔「SOTUS」シリーズや、その後の「Our Skyy」、日本でも根強い人気を誇る「Oxygen The Series」「Nitiman The Series」など数々の人気作品を手がけ、タイBL業界四天王の1人であるJANE KITT BOTTA監督にインタビュー!
監督ご自身について、そして日本人キャストも主演メンバーとなる新作ドラマ「TROUBLEMAKER」のオーディションについてお話しいただきました。
■JANE監督の作品は日本でも大人気ですが、反響は届いていますか?
「はい。日本で人気があることは知っていましたし、すごく嬉しかったです。反響が届くたびに毎回ドキドキしていました。スタッフ一同、とても感謝しています。日本のファンの方からオンラインで届いたメッセージはすべて読んでいますよ。正直なアドバイスをしてくださるので、次の作品も必ずいい作品に仕上がると信じています」
■特に「SOTUS」シリーズは、日本でもタイBLの金字塔としていまだに根強い人気があります。ご自身にとって「SOTUS」という作品は、どういう存在なのでしょうか?
「『SOTUS』と『SOTUS S』は、常に僕の記憶の中にあります。なぜならこの作品が私にとって最初のBL作品だからです。私がここまで来れたのはこの作品のおかげですし、そこで出会った俳優さん達もみなさん覚えていますよ。どの現場も印象深く残っていますが、特に『SOTUS』は印象深いですね。スタッフのみなさん、俳優のみなさんと出会えて、すごく嬉しかったです。一緒に成長して、成功も一緒に見てきました。今でも『SOTUS』を観るたびに役者さんの成長を感じられて、とても幸せに思います」
■主演の1人であるシントーさんは、awesome!でもよく取材をさせていただいています。監督から見てどんな方でしょうか?
「シントーさんは、作品のために自分を磨く人です。聞く耳を持っている方で、いい作品ができるように、常に真面目に頑張って演技しています。私は日頃演技を教える機会があるのですが、そういう時には必ず後輩に、“シントーさんみたいになってください”と教えているんですよ。“シントーさんみたいに細かい演技を、そして心を込めてやってください”と言っています」
■撮影の合間など、作品を離れたところでのシントーさんの素顔はいかがですか?
「彼は休憩の時にも必ず台本を読んでいましたね。あとは、いつもガパオライスを食べているんですよ。一度“いつも食べてるけど飽きないの?”と聞いたことがあるんですけど、“飽きないよ!”と答えてくれました(笑)」
■監督が思う、BL作品の魅力とはどんなところでしょうか?
「BLドラマは、いろんな人の恋愛や、仲のいいグループの人間模様などを、他の種類のドラマより表現できるんじゃないかなと思っています。BLファンの方の“愛”にも特別なものを感じたんですよ。作品に対しての“愛”だけじゃなく、役者への“愛”も特別に感じて、僕も嬉しく思いました。これからも良いBL作品を創って、そういう愛を感じていきたいなと思っています」
■ところで、JANEさんはもともと監督を目指していたのですか?
「そうですね。小学生の頃から舞台に出ていましたし、高校生の頃はさらに映画が大好きになって、映画を観ている時はとても特別な時間に感じていました。その後、大学で映画学部に入ってからいろんなことを勉強して、監督になりたい想いが強くなったんです。作品を観るみなさんに特別な時間を届けられるような監督になりたいなと思いました」
■ご自身が影響を受けた作品や、おもしろかった作品があれば教えてください。
「たくさんありますけど、私が好きなのは、『ALWAYS~三丁目の夕日~』。学生の頃もしょっちゅう観ていて、DVDも持っていますよ。大学では国際映画の勉強もしましたし、黒澤明監督の歴史についてなど勉強しました。他には、『Nobody Knows』(邦題:誰も知らない)、『東京タワー』も好きです。あと、『嫌われ松子の一生』は、松子を演じた中谷美紀さんの演技が大好きです」
■日頃の作品創りでのこだわりや、撮影時に大切にしていることはありますか?
「私が大事にしてきたことは、“相手の話をちゃんと聞くこと”です。スタッフのみなさんのアドバイスはちゃんと聞きますよ。スタッフのみなさんは、台本の内容も理解していますし、いろんな見方ができるから、みなさんの意見を取り入れることで完璧な作品を一緒に創ることができると信じているからです」
■監督ご自身の、撮影現場での居方はいかがでしょうか?
「もともと役者さんは私から演技を習っているので、現場にいる時の私はいつもとは違ってシリアスですよ(笑)。とにかく厳しいです」
■ありがとうございます。それでは、新作BLドラマ「TOROUBLEMAKER」のお話も少し聞かせてください。こちらはオムニバス形式のドラマで、主演の1人として、日本人キャストの募集もされていましたが、全体のコンセプトを教えていただけますか?
「本当は秘密にしたかったんですけど(笑)、せっかくawesome!さんが質問してくださったので、特別に答えますね」
■ありがとうございます!
「“心を温めてくれる見知らぬ人”から生まれた構想です。この作品はロマンティックコメディで、台本を読んだだけでも面白く、温かみを感じられました。最初は見知らぬ人であっても、知り合い、交流していくことで“温かさ”が生まれるんですよね」
■ロマンティックコメディ! 期待が高まります! どんなストーリーになるのでしょう?
「それは秘密です。完成を楽しみにしていてください」
■ありがとうございます。先ほどのコンセプトのお話では、“人との出会い”が大切なのだなと感じました。監督ご自身、出会いは大切なことだとお考えですか?
「私にとって、人との出会いやすれ違い、すべては“運命”だと信じています。知り合いや友達はもちろん、例え結果的にすれ違ってしまったとしても、“人との出会い”という幸せをどのような角度で見るか?ということを、日頃から大切にしています」
■今回はなぜ、主演キャストに日本人を起用しようと思ったのですか?
「私の作品を応援してくださるファンの方もいらっしゃるので、みなさんにも楽しんでもらえるかなと思って」
■日本人の俳優に期待していることはありますか?
「自信を持って、恥ずかしがらずに、真面目に演技ができる。そして熱意があることを期待しています。そして、この作品を観てくださるみなさんに幸せを届けることができる方を期待しています。将来、多くの人達の良いお手本になれる人を探しています」
■よろしければ、監督ご自身が好きな日本の俳優さんを教えていただけますか?
「たくさんいますよ。中でも滝沢秀明さんは高校の頃からずっと好きですね。『アンティーク~西洋骨董洋菓子店~』とか、『魔女の条件』も観たことがあります」
■監督ご自身のこともいろいろ教えていただきありがとうございました。最後に、ファンの方へのメッセージをお願いします。
「日本のファンのみなさん、いつもたくさんの愛をありがとうございます。そしていろんなサポートをしてくださってありがとうございます。みなさんのおかげで、今後も心を込めて、さらにいい作品を創っていけることを確信していますので、どうか楽しみにしていてください」
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Text ⇒ 三沢千晶
通訳 ⇒ soponratiwanich sunantha
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【プロフィール】
JANE KITT BOTTA
ジェーン・キット・ボッタ。タイ主な作品は「Sotus the series」(2016年)「Sotus S the series」(2017年)「Our Sky 」(2018年)「Oxygen the Series」(2020年)「Nitiman the Series」(2021年)など。
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【Drama Information】
オムニバスドラマ「Trouble Maker」
話数:[1話45分×3話]× 4作のオムニバス(予定)
※日本人主演は オムニバスシリーズのPart4に出演となります
監督: KITT BOTTA
主管 : BELUGA PRODUCTION
配信時期: 2025年予定(タイ国内・海外OTT)
awesome!では今後、キャストやドラマの新情報なども随時お知らせしていきますので、ご期待ください!