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    2020年11月23日 「知りタイ! 教えて! タイBL」Vol.18 「My Engineer~華麗なる工学部~」

     

    コミカルでポップなドラマの中に真っ直ぐな愛を描く
    青春群像劇「My Engineer~華麗なる工学部~」

     エンターテイメント作品と言えば、喜怒哀楽様々な想いをぎゅっと詰め込んだもの。そこには思いきり胸が苦しくなったり、辛い気持ちになったり、ネガティブな想いに引っ張られてしまうものも。もちろん、それらの作品も愛され、見た人たちの心に寄り添ってくれることも多いですよね。でも! やはり! 観ればハッピー、常に楽しい気持ちにさせてくれる、何も考えずとも、ニコニコニヤニヤさせてくれる作品は誰もが大好きなはず! そんな作品の代表格が今回紹介する“マイエン”こと、「My Engineer~華麗なる工学部~」なんです!

     

     今作は、工学部のムーンであるボーンと、医学部1年生のデュアンを中心に描かれる、コミカルでポップな青春群像劇。
     2人の出会いは、デュアンがベンチでお昼寝をしている横にトカゲが現われ、それを教えようとボーンがデュアンに顔を近づけると、デュアンは目が覚め、襲われると勘違いし、思いっきり殴ってしまうという、なかなか、いや、今までにない衝撃的なシーン。実際にベンチの横にはワニのような大きなトカゲが…。タイってこんなに大きなトカゲがいるの…?

     ボーンはそのお仕置きとして、毎日ストリートキッズから花を買ってこいと命令し、純粋で愛らしいデュアンは遠くの街までストリートキッズを探しに行き、途中で車にはねられ血だらけになりながらも届ける日々…(そんな医学生いる…?)

    :デュアン :ボーン 

     真っ直ぐに毎日花を届けに来るデュアンに対し、可愛いという想いから、恋心に発展するボーン。でも素直に想いをぶつけるというよりも、極端なボーンは嫉妬に狂って束縛をし始めたり、想っていることとは反対のことをいって困らせたりと、その様子は完全に好きな子にいたずらをしちゃう小学生男子。そのひとつひとつにちゃんと向き合い、まっすぐに「どうしてこんなことをするの?」と対峙してくるデュアン…。可愛くないはずがありません! さらにデュアンは、照れると思いっきりはにかみ、あざとさ飛び越え、もはや天使の域…。しかし、そんなデュアンも年の離れた妹のこととなると感情が振り切れ、同級生からほっぺにキスをされるところを見かけると警察に通報すると激高し、友人を集めては泣き叫ぶなど、愛情過多なところも(笑)。

     さらに今作には注目すべきサブカップルが続々と登場します。
    まずは、特定の人にはまったく心を開かないどころか、言葉も発しないラムと、そんなラムの心を開きたいという興味心から、ラムにどんどん惹かれていくキング。

    左:キング 右:ラム

     

     ラムが家族のことで悩んだときに、キングはゆっくり、じっくりと心を癒していきます。彼らの自転車の2人乗りシーンは最高の絵になるので心して観てください。キングの姉が過度なBL好きで、キングと一緒にいるラムとの妄想を常に繰り広げ、くっつけようとしてくれているのも良し。姉の、息子2人への、“キスをしている写真を撮ったらごほうびをあげる”というトンデモ教育の末、キングとラムが転んで重なった時の写真を連写し、「これでママが喜ぶ!」と息子2人が喜んでいるシーンには思わず大爆笑。さらに、この2人を追っている女子高生3人組は、街中でキングとラムを見つけるたびに追いかけ、「この2人が一生幸せでいますように」と手を合わせることも。間違いなく、私たち視聴者の心を見事に表現していてくれてありがたさしかありません。「あれ、私、このドラマ出てたかな?」と思うくらい、心のつぶやきをそのままモブキャラが話してくれるのも素晴らしい…。

    こちらが甥っ子たちが写真に撮ったシーン

     ボーンの仲良しグループにいる2人、ボスとメクも語らずにはいられません! 入学当初のとあるきっかけから周りから夫婦扱いをされている2人は、周りからも“嫁”“旦那”と呼ばれていますが、本当のところはメクの片想い。ボスはいつも女の子を追いかけています。

    左:ボス 右:メク

      メクは自分の気持ちを伝えることで親友でいられなくなるのなら永遠に伝えなくていいと、想いを隠しながらボスの恋愛を応援していきます。でも、その気持ちにも限界が訪れ…。この2人にはたくさんの伏線がはられ、最終回に向けて、タイドラマあるあるのまた1話から観たくなる関係になっていくのです! 彼らの自転車2人乗りのシーンもありますよ…。2人乗りっていいよね…日本じゃ法律違反だけど!

      さらにボーンのライバルとして登場するフロンと、デュアンのいとこである天然のタラの関係性も、物語が進むにつれ進展していくので注目です!


    左:フロン 右:タラ

     俯瞰して観ていると、“そんなことある!?”とツッコんでしまうことが満載ですが、本人たちはいたってマジメに恋愛をして、さらにまっすぐに相手を思っているからこそ、全員の恋路を応援したくなるのがこのドラマの素敵なところ。大好きな人にはちゃんと気持ちを伝え、ちゃんと行動を移す姿は、不器用だけど、それもまたすごくカッコいいのです。

     さらに、こんなにイケメンのグループの中にいることで妬まれることも多く、カラッとした性格でまったく報われない女子、ティンティンもまた愛すべき存在です。

    いつもみんなの相談に嫌々ながらもちゃんとアドバイスをするティンティン(右)

     この4組の恋愛がゆっくり、じっくりと描かれて行く14話、ぜひ観てみてくださいね。今作は続編の制作がすでに決定されています! このカップルたちが、どうなっていくのか、今から楽しみで仕方ありません! 続編にもキングのお姉ちゃんは出て欲しい~!
    (Text ⇒ 吉田可奈)

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    【Drama Information】



    「My Engineer~華麗なる工学部~」

    CS衛星劇場にて、 11月23日(月)23:00より放送スタート!
    毎週月曜 23:00より 2話ずつ放送!!
    ※11月29日(日)午前4:00から第1・2話を再放送

    ※衛星劇場はスカパー!、J:COMや全国のケーブルテレビ局、 ひかりTVなどの視聴サービスを利用して視聴できます。
    https://www.eigeki.com/

    全14話
    監督:リット・サマジャーン「SOTUS」
    原作:モンメー著 小説「My Engineer」「Space」
    出演:クーパー・パトラパシット・ナ・ソンクラー ポーイ・クリサナポン・スントーンチャチャウェー レイ・タレイ・スグンディクン パース・ナクン・ス クレイ インタッチ・ナパット・チャルンポンパクディー ライアン・ポン シェーン・ナチャポン・チェワパンヤロイ MD・ナタポン・ピブンタナキエット  ナム・カンクンナット
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    提供:アジア・リパブリック13周年



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    【ライタープロフィール】

    吉田可奈(よしだかな)
    ⇒ エンタメ系フリーライター。B-PASS、awesome!、ファッション誌ほかで執筆中。『2gether』をきっかけにタイBLの沼にドボン。報告・連絡・相談がウルトラ下手くそなカップルに萌えますが、毎回テレビに向かって「LINE使って!」と叫んでいます。オススメのタイBL教えてください。
    @knysd1980(著書本「うちの子、へん?」発売中!!)
    https://www.amazon.co.jp/dp/4594084079/

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