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    2021年7月22日 荒牧慶彦×北村諒 「憂国のモリアーティ」case 2 スペシャル対談

     2020年の1月に、前作の公演を終えてから1年と7ヵ月。ついに舞台『憂国のモリアーティ』case 2が上演される。あらためて、共演を果たす荒牧慶彦(ウィリアム・ジェームズ・モリアーティ役)と北村諒(シャーロック・ホームズ役)に、今の心境を聞いた。

    ■今回の上演が決まった時の心境を教えてください。

    荒牧「一部キャストが変更にはなりましたが、またみんなで集まれるのは単純に嬉しかったですね。またこのメンバーでいいお芝居ができるだろうという気持ちになり、すごくワクワクしました」

    北村「2回目をやれることがすごく嬉しいですね。さらに、コロナ禍を挟んだので、空いた時間を埋めるように、パワーアップした“モリステ”を届けていきたいと思いました」

    ■前作にはどんな想い出がありましたか?

    荒牧「僕は前回、演出家の西田(大輔)さんとやらせていただくのが初めてだったんです。そこでは自分が思いつかないような演出法をされていて、すごく驚いたんですよね。例えば椅子を浮かせたり、階段を動かしながらお芝居をするなど、みんなの息が合わないとできないことを果敢に挑戦していくんですよ」

    北村「すごい攻めるよね(笑)。僕自身は、西田さんとよく一緒にやっていたからこそ、“これね!”と思うことが多かったんです(笑)。その演出が間違いなく面白くなることは分かっていたので、安心感を持ちながらやることが出来ました」

    荒牧慶彦

    ■今回、お互いに楽しみにしていることはどんなことですか?

    荒牧「きたむー(北村)は同世代ですし、昔から同じジャンルで活躍して戦ってきた仲間なので、一緒に演じているとすごく安心するんです。本当に尊敬できる役者の1人なんですよ。前回はシャーロックとウィリアムが関わるシーンがなかったんですが、今回はガッツリあるので、すごく楽しみにしているんです」

    北村「そう言ってもらえると嬉しいですね。僕も一緒にお芝居をしていて、不安になることが1mmもないんですよ。だからこそ、ガッツリ絡めるのが今からすごく楽しみなんです」

    荒牧「前回は、すれ違ったくらいだったもんね」

    北村「うん。今回はちゃんとシャーロックとウィリアムで会話ができるのはすごく嬉しいです」

    北村諒

    ■お2人が演じるキャラクターに対して、どんな魅力を感じていますか?

    荒牧「僕はダークヒーローものが大好きなんです。それで言うと、僕が演じるウィリアムはまさにそうなんですよね。自分は悪に徹するけど、やりたいことは結局“民衆の為” “正義の為”で。そういった彼の思想が大好きなんです。それに、シャーロックは、ウィリアムの手の平の上で踊る駒でもあるので、演じるきたむーを、その目線で楽しもうかなと思っています」

    ■客観性がありつつも、近くで見ていたいと言う、不思議な立ち位置ですよね。

    荒牧「そうですね。シャーロックが自ら育っていく様子やピースにハマっていく術をウィリアム自身が楽しんでいくように、僕も仕掛けはするけど、きたむーの本来持っている芝居の質や、アドリブなどを側でみながら、楽しみたいと思っています」

    北村「僕が演じるシャーロック・ホームズはすごくピュアなんですよ。謎に対する好奇心もありますし、なにより自分にすごく正直なんです。そこが一番の魅力だと思います。でも、ウィリアムに踊らされているという自覚は本人にないんですよ。あんなに頭がいいのに、そこに気づかないというのも面白いですよね。それに、シャーロックにとっては、ウィリアムと出会えたことがすごく嬉しいんです。レベルの高いところで会話が出来る相手がやっと見つかったと思って嬉しいんですよね。それこそ子供の様な感覚なので、その嬉しそうな表情が好きなんです」

    ■この舞台では、有名な「Catch me if you can」の台詞のシーンがあるんですよね。

    荒牧「待ってました!(笑) 挑発的なウィリアムの顔も上手く表現できたらいいなと思っています」

    北村「腹の探り合いをすごくしているので、お客さんにその様子が伝わればいいなと思っています。それに、さっきまっきー(荒牧)が言っていたように、僕もダークヒーローものが好きなんですよ。さらにアニメや映画などの趣味も合うので、まっきーがウィリアムを楽しそうに演じている気持ちがすごく分かるんです」

    ■共演したことで分かったお互いの魅力はどんなところにありましたか?

    荒牧「きたむーはすごく男らしいんです。他の作品の芝居なども見ていて思うんですが、芯がしっかりしているんですよ。だからこそ、今回のシャーロックの役がすごく似合っているなと思いました。あとは、本当に芝居が好きなんでしょうね。熱さもありますし、お客さんの目を一気に引き込む華もありますし。シャーロック自体もそういったキャラなので、それをうまく表現できているなと思いました」

    北村「嬉しい~」

    荒牧「さらに、きたむーが演じるシャーロックって、すごく可愛いんです。おちゃめな部分がたくさんあって、より愛着が湧くんですよ。ただ、きたむーは思いっきりアドリブをぶっこんでくるタイプなので、そこがちょっと…(笑)。でも、僕自身、ちょっとしたハプニングも楽しめるタイプなので、楽しみながら演じたいと思います」

    北村「まっきーも魅せ方がすごく上手なんです。キメる時にお客さんの視線を集めて一気に引きこませることも上手ですし。さらに、本心が見えなくなる瞬間の表情もすごく深みがあるんですよ。それは前回一緒に演じていてすごく思いましたね。それに、まっきーは頭がいいんです。スッと立って喋っているだけで、知識があることが分かるんです。その本質を感じさせられるところは、すごいですよね。さきほど、僕が演じるシャーロックが可愛いと言ってもらえましたが、ウィリアムとは対比の存在なんですよ。クールで淡々としているので、あえておちゃめにしたところもあるんです」

    荒牧「頭がいいって言ってもらえるのは嬉しいですね。でも俳優同士で褒められるのはすごく照れ臭いな…(笑)」

    ■ありがとうございました! では最後にメッセージをお願いします!

    荒牧「前作は兄弟の絆をメインに描いているんですが、今回はシャーロックとの宿命の対決が描かれているんです。前作より頭脳戦になっているので、舞台で分かってもらえるかちょっと不安なんですよね…。でも西田さんの演出や、僕らの表現方法を信じてもらって作品を完成させようと思っているので、どうか楽しみにしていてください!」

    北村「今言ってもらえたように、バチバチの頭脳戦が魅力なんです。舞台装置や演出と共に楽しんでもらえるエンターテイメントとして、素晴らしいものになると信じているので、楽しみに待っていてください!」

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    【共通テーマ音楽コラム:闘いを挑む時に聴きたい1曲

    荒牧慶彦/ロード・オブ・メジャー「心絵」
    北村諒/UVERworld「REVERSI」


    荒牧「僕はロード・オブ・メジャーの「心絵」ですね。アニメ『MAJOR』が大好きで、主題歌のこの曲も大好きだったんです。小さな頃から、ここぞと言う時にこの曲を聴くと、テンションが上がるようになりました(笑)」

    北村「僕は、UVERworldの「REVERSI」です。歌詞がストレートなので、そのまま自分に響いてくるんです。自分が折れそうだったり、不安な気持ちの時でも、この曲を聴いていると“やれる!”って思うんですよね。負けそうになった時こそ、聴くようにしています」

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    【プロフィール】

    荒牧慶彦(あらまきよしひこ)
    1990年2月5日生まれ、東京都出身。今後は、「バクマン。」THE STAGE(2021年10月8日~17日 天王洲 銀河劇場ほか/高木秋人 役)、『映画演劇 サクセス荘』(2021年12月31日公開/サー 役)などが控えている。

    北村諒(きたむらりょう)
    1991年1月25日生まれ、東京都出身。今後は、舞台「Requiem」(2021年9月30日~10月3日 シアターサンモール)、ミュージカル『魍魎の匣』(2021年11月10日~15日 オルタナティブシアター)、『「僕のヒーローアカデミア」The “Ultra”Stage 本物の英雄(ヒーロー) PLUS ULTRA ver.』(2021年12月3日~12日 TOKYO DOME CITY HALLほか/轟 焦凍 役)などが控えている。

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    Photo ⇒ コザイリサ
    Text ⇒ 吉田可奈
    Hair&Make-up ⇒ 小倉優美/田中愛美
    Styling ⇒ ヨシダミホ/内村勝也

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    【STAGE Information】

    Ⓒ竹内良輔・三好 輝/集英社 Ⓒ舞台「憂国のモリアーティ」製作委員会

    舞台「憂国のモリアーティ」case 2

    2021年7月23日(金・祝)~8月1日(日) 新国立劇場 中劇場

    *Streaming+にて、
    7月23日(金・祝)に定点映像、
    7月31日(土)、8月1日(日)にスイッチング映像のライブ配信あり
    詳細は公式サイトへ

    公式HP:http://officeendless.com/sp/moriarty-st/
    公式Twitter:@moriarty_stage
    ハッシュタグ:「#モリステ」

    原作:構成/竹内良輔 漫画/三好 輝 『憂国のモリアーティ』(集英社「ジャンプSQ.」連載)
    脚本・演出:西田大輔
    キャスト:
    ウィリアム・ジェームズ・モリアーティ 荒牧慶彦
    アルバート・ジェームズ・モリアーティ 瀬戸祐介
    ルイス・ジェームズ・モリアーティ 糸川耀士郎
    セバスチャン・モラン 郷本直也
    フレッド・ポーロック 設楽銀河
    ジョン・H・ワトソン 松井勇歩
    ミス・ハドソン 野本ほたる
    ジェームズ・ボンド 立道梨緒奈
    ジャック・レンフィールド 萩野 崇
    ジョージ・レストレード 村田洋二郎
    シャーロック・ホームズ 北村 諒
    主催:舞台「憂国のモリアーティ」製作委員会
    Ⓒ竹内良輔・三好 輝/集英社 Ⓒ舞台「憂国のモリアーティ」製作委員会