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    2023年5月11日 『EBiDAN THE PARADE 2023 SPRING』 ライヴレポート

    2023年4月29日。パシフィコ横浜 国立大ホールにて、EBiDANのライヴイベント『EBiDAN THE PARADE 2023 SPRING』が行なわれた。出演したのはONE N’ ONLY、原因は自分にある。、BUDDiiSの3グループ。『エビパレパーク』と名付けられた舞台セットは、まるで遊園地の一角を切り取ったかのような創りで、華やかにオーディエンスを夢の国へと導いた。

    ステージ上段にBUDDiiS、中段に原因は自分にある。、メインステージ中央にはONE N’ ONLY。ステージの段差を美しく活かしたフォーメーションでこの日初披露となった「THE PARADE」を1曲目に届けた。この先『EBiDAN THE PARADE』のテーマ曲として歌い継がれていくことになるであろう総勢22人で歌われた「THE PARADE」は圧巻。

     開幕の挨拶を挟み、まずは2曲ずつ披露した単独ライヴから本編は始まっていった。敢えて大きなメリハリを感じさせないアンニュイな世界観の「Magic」と、リアルな恋の掛け合いで客席を沸かせた「The One」でオーディエンスを惹きつけたBUDDiiSは、3グループの末っ子として柔らかな個性を届け、バトンを受け取った原因は自分にある。は、自らのグループ名をタイトルとしたピアノロック的要素を含む「原因は自分にある。」で会場の空気を一変させると、マイナー系の音色に心情を深く抉るような歌詞を乗せた「放課後ギュッと」へと繋げ、振り幅の広い表現力でその存在を印象付けた。ステージを赤に染め上げ6人のシルエットが浮き彫りになった演出でオーディエンスをざわつかせた登場となったONE N’ ONLYは、グループの個性でもあるダークな「We’ll rise again」とサイレンの音から幕を開けるアタック感の強い「Category」で魅了し、レーザーと8本の火柱を演出を味方に付けた力強いパフォーマンスでワンエンらしい唯一無二を届けたのだった。

     それぞれのグループの個性を改めて知らしめたとも言える単独ライブの後は、『EBiDAN THE PARADE』でしか見られないユニットブロックへと繋げられていった。

    このブロックの始まりはONE N’ ONLYのREI、HAYATO、原因は自分にある。の桜木、BUDDiiSのTAKUYA、FUMIYAでM!LKの「Goin’ Down」。5人は白い衣装にスタンドマイクには大きな黄色いリボンという各自のグループの中では見せないギャップを見せつけた。次に間髪入れずに届けられたのはONE N’ ONLYの「L.O.C.A」。この楽曲は、ONE N’ ONLYのKENSHIN、原因は自分にある。の長野、吉澤、BUDDiiSのKEVIN、MORRIE、SHOOTという異色なメンツでのワイルドなラテンのリズムに体を委ねたクールなダンスパフォーマンスとなった。オーディエンスは盛り上がりつつも、目まぐるしく変わっていくこの日限定のユニットでの貴重なパフォーマンスを一瞬たりとも見逃したくないという想いで食い入る様に目で追っていた光景がとても印象的だった。

    多くの人気ダンスボーカルグループが所属する事務所ならではの、更なる飛び道具的振り幅を見せ付けてきたのはONE N’ ONLYのTETTA、HAYATO、NAOYA、原因は自分にある。の小泉、武藤、BUDDiiSのSEIYA、SHOW、HARUKI、FUMIYA。この9人が魅せてくれたのは超特急の『バッタマン』だ。超特急の人気曲とあって会場からは大きな歓声が上がった。実力があってこそファニーさが際立つパフォーマンスは、本家・超特急とはまた一味違った“この9人だからこそ”の表現力の引き出しの多さに驚かされた。続いて、原因は自分にある。の『チョコループ』のカバーを担当したのは、ONE N’ ONLYのEIKU、KENSHIN、原因は自分にある。の大倉、桜木、BUDDiiSのTAKUYA、YUMA、FUMINORI。ラフな私服的衣装に身を包んだ7人は、これまたこの7人ならではの醸し出すキュートさに振り切った表情とパフォーマンスで最高のSHOWを演出してくれたのだった。

    中盤ではFUMINORIがMCを務め、くじ引きで赤・青・黄色に別れた3チームが構成されるゲームコーナーが行なわれた。総勢21人(FUMINORIは司会)が所属グループの垣根を越えて真剣に勝負に挑む姿と、負けたチームへの罰ゲームで大いに盛り上がった。“エビパレ”ならではの各メンバーの素顔が覗けたレクリエーションは、とても特別感が感じられるものだった。

    後半戦も“エビパレ”ならではの企画は満載で、遊園地のキャストに扮したFUMINORIが『エビパレパーク』を案内するといった流れでライヴは進行していった。ここから用意されていたブロックは、更なるエビパレのディープゾーンへ誘う流れであったのだ。

    会場中にザワつきの様な歓声が湧きあがったのは、兄である超特急タクヤのソロ楽曲「Cosmic岬」を感情たっぷりに歌い上げられたNAOYAのステージだった。バックにタクヤの映像が流れる演出があったことでタクヤとNAOYAの兄弟共演を実現させたのも、ファンには嬉しいサプライズだったことだろう。次に続けて届けられたのは森兄弟・高尾兄弟での、さくらしめじの「青春の唄」。ダブルで届けられた兄弟共演に会場の熱量は上がり続けたことは言うまでもない。そして、ここから想像を絶する最強の振り切りを見せたのは、REI、大倉、YUMAの女装によって届けられた超特急の『キャンディ・ナイト』だった。女の子以上に女の子な3人の姿にオーディエンスの悲鳴のような歓喜の声は終始止まらなかったことは想像できるだろう。

    この後にも、冒頭のアカペラでオーディエンスを虜にしたTETTA、EIKU、武藤、KEVIN、MORRIE、SHOOTによるBUDDiiSの「her+art」や、交差するレーザーと8本の火柱が吹き上げる中で届けられたダンスパフォーマンスが印象的だったEIKU、HAYATO、桜木、長野、FUMINORI、FUMIYAによるONE N’ ONLYの「YOUNG BLOOD」や、BUDDiiSによる「Under The Sea」、原因は自分にある。とBUDDiiSでの「ギミギミラブ」が届けられ、ラストの盛り上がりへと繋げていったのだった。そして。最後にONE N’ ONLYが登場し、全員で「My Love」を届け、「New day! New wave!」で本編を締めくくったのだった。

    アンコールでは『EBiDAN AUDITION 2022』で選ばれた新グループがステージに呼び込まれ、この日初のパフォーマンスを披露するというサプライズもあった。芳賀柊斗、近藤駿太、高岡ミロ、森田璃空、武田創世、高桑真之から成るLienelは、先輩とオーディエンスに見守られる中、デビュー曲を届け、正式にEBiDANチームの一員となったのだった。

    ファイナルは、ふらっと遊びにきたという超特急のカイもステージに呼び込み、華やかに『EBiDAN THE PARADE 2023 SPRING』は締めくくられたのだった。

    満足度の高い『EBiDAN THE PARADE』は、この先も進化し続けながら、回数を重ねるごとにより愛される“箱推しイベント”になっていくに違いないと感じられた瞬間の連続だった。

    2023年8月11日(金祝)・12日(土) 国立代々木競技場 第一体育館で行なわれる、超特急・M!LK・SUPER★DRAGON・さくらしめじ・ONE N’ ONLY・原因は自分にある。・BUDDiiSらが大集結する、年に一度のイベントライヴ『EBiDAN THE LIVE UNIVERSE 2023』も見逃せない。(Photo■米山三郎 笹森健一/文■武市尚子)

    【セットリスト】
    M1:THE PARADE
    M2:Magic
    M3:The One
    M4:原因は自分にある。
    M5:放課後ギュッと
    M6:We’ll rise again
    M7:Category
    M8:Goin’Down
    M9:L.O.C.A
    M10:バッタマン
    M11:チョコループ
    M12:Step Up
    M13:テルネロファイター
    M14:My Buddy
    M15:Untouchable MAX
    M16:Cosmic岬
    M17:青春の唄
    M18:キャンディ・ナイト
    M19:her+art
    M 20:YOUNG BLOOD
    M21:Under The Sea
    M22:ギミギミラブ
    M23:My Love
    M24:New day! New wave!

    EN1:Believe Yourself
    EN2:LOVE Communication
    EN3:恋のDingDong

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    【プロフィール】

    ONE N’ ONLY(ワンエンオンリー)

    6人組ダンス&ボーカルユニット。世界各国から注目され、4月にブラジル3都市をまわるワンマンでの初のラテンアメリカツアーを開催した。音楽活動にとどまらず、3月にはグループ主演映画『バトルキング!!-We’ll rise again-』が公開。5月から6月にかけて初となる東名阪ホールツアー「ONE N’ LIVE 2023 〜Departure〜」を開催中。現在、初ライヴから5周年を記念したスペシャルプロジェクト「5 N’ 5」を行なっている。


    原因は自分にある。
    7人組ダンスボーカルグループ。3月に「Mr.Android(feat. izki)」を、4月に「放課後ギュッと」を配信リリースし、6月7日には3rd SINGLE 「Foxy Grape」をリリースすることが決定している。また今後は、7月19日よりLINE CUBE SHIBUYAを皮切りに全国4都市を廻る『LIVE TOUR 2023 -G=ø-』、11月5日にぴあアリーナMMにて行なわれる『ARENA LIVE 2023 因果律の逆転』が控えている。

    BUDDiiS(バディーズ)
    10人組の“DIY”ダンス&ボーカルグループ。2021年5月『CLICK ME』でデビュー。2022年8月、初CDとなる6th Single「SM:)LE」をリリースし、オリコンウィークリー7位を獲得。ライヴでは2022年5月末に横浜武道館にて男性アーティスト初のワンマンライヴを開催・成功させ、12月、LINE CUBE SHIBUYA 2days 3公演のワンマンライヴは全公演ソールドアウト。2023年6月には、日比谷野外大音楽堂(東京)・大阪城音楽堂(大阪)にてグループ初の野外ワンマンライブを開催する。

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