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    2023年3月5日 見上愛 ドラマイズム「往生際の意味を知れ!」インタビュー

     大人気コミックを原作に元カレと元カノの奇妙で複雑な関係を描くドラマ「往生際の意味を知れ!」が3月7日より放送となる。見上愛が演じる日下部日和は、7年前に別れた元カレの市松海路(青木柚)に、突然、「精子が欲しい」と要求するという“普通”とは言い難いキャラクター。日和にもそれなりに事情はあるのだが、見上自身も「共感はできない」と言う人物像をどのように捉え、演じたのかを語ってもらった。

    ■この物語にどんな感想を持ちましたか。

    「原作を読んだ時は、誰にも共感できないのに、こんなに続きが気になる物語ってあるんだって思いました(笑)。原作は市松の目線で書かれていて、一緒に振り回されているような感覚で面白かったです。(市松役の)青木(柚)さんが“ジェットコースターに乗っているみたい”って話していたんですけど、本当にそうだなって。自分では主導権が握れない乗り物に乗ってしまった感じでした」

    ■原作を読んで「“普通”の概念に当てはまる人が一人も出てこない」とコメントされていましたが、そんな中で、日和というキャラクターをどのように捉えましたか。

    「原作はまだ完結していないこともあって、捉えどころがない部分が多いのですが、ドラマの脚本を読んでみると、日和が何をしたいのか、本当はどう思っていて、なぜその想いを隠して生きているのか、など、ヒントが多かったです。日和は “アルカイックスマイル”で本音を隠しているものの、本当は誰よりも敏感で、傷つきやすくて、子供のままの自分を抱えて生きているんです。心は動いているけれど、それを押し殺す強さみたいなものを、“アルカイックスマイル”で表現できるよう心がけました」

    ■脚本を読ませていただいたのですが、ト書きに“アルカイックスマイル”と何回も出てきますね。

    「そうなんです。たくさんありますよね(笑)」

    ■“アルカイックスマイル”って、顔の表情を抑えつつ、口元だけ笑っているみたいなことですが、どのように作っていったのですか。

    「“アルカイックスマイル”は仏像とかの表情だと聞きました。魂を込めずに母性みたいなものを出すと、そういう顔になるみたいです。顔の力を抜いて、ちょっと笑うみたいな。ただ私も自分の完成形をまだ見ていないので、あんまりよくわかってはいないんです(苦笑)」

    ■山本未來さんが演じる日和の母親・由紀も“アルカイックスマイル”をする場面がありますよね。

    「山本さんから“どうやってやるの?”って聞かれました(笑)。二人で“こうかな? 違うかな?”って言いながら作ったんですけど、本番の山本さんの“アルカイックスマイル”はすごい破壊力です。見ていてドキッとしました。強いものを一瞬でみんなに伝える力があって“さすがだな”と思いました」

    ■日和には共感できる部分はありましたか。

    「日和を読み解いていくと、すごく単純な子だなって思うんです。その単純さが複雑に絡まり合ってしまっているだけで。共感できるところはないですが、理解はできました。 “こうだからこうだよね”っていう動機やつながりはつかんでいたんですけど、逆に自分から遠かったからこそ、深く考え過ぎずに演じられたのかなと思います」

    ■この物語には個性的なキャラクターがたくさん登場しますが、キャラクター同士の関係性も一筋縄ではいかないところがたくさんあります。日和と由紀の親子関係もかなりこじれていますよね。

    「日和は由紀から愛されたかったんだろうなと。私はそう思いました。それが歳を重ねるごとに言いづらくなって、今ではもうそういうレベルではない歪な親子関係になってしまった。物語の終盤に、日和が由紀に対して言うセリフがあるんですけど、本当はこれを聞きたかったんだろうなって。日和は由紀のことを嫌いにはなれないんだろうと思っていました」

    ■日和を演じている時も、由紀を嫌いという感情ではなく見ていたんですか。

    「そこがまたすごく難しいところでもありました(苦笑)。日和って自分でついた嘘に、自分も騙されていて。嘘をつき過ぎて思い込んでしまっていると思うんです。市松のことも“好きじゃない”って言い過ぎて、本当は好きなんだけど、そんな自分の気持ちに気づいてなくて。だから由紀のこともたぶん一緒で。本当は愛されたいと思っているけど、自分でそのことに気づいていないんです。なので、演じている時は根底では愛されたいと思いながらも、それを自覚してしまうと想いが出過ぎてしまうので、“こいつには絶対に負けないぞ”みたいな強い気持ちを上にかぶせるようにしていました」

    ■日和と市松の関係についてはどう思っていましたか。

    「日和が何を考えているかわからない、無茶苦茶だっていう感想を持っている方もいるけど、私はあんなに熱狂的に日和のことを好きでいられる市松のことのほうがわからないと思ったんです!(笑) 市松が執着する説得力を日和に持たせ、序盤は、日和は市松のことが好きという気持ちに自分では気づいてはいないけど、周りから見ると、それって好きでしょうって見えている。日和が思い込みの自分の嘘に気づいた時、ずっと付けていた鎧のようなものが外れる気がしました」

    ■見上さん自身は、市松のように一方的に自分の想いをぶつけてくる人をどう思いましたか。

    「そういう人に今まで会ったことがないので、想像の範囲で言うと、思い浮かぶのがもう市松しかいないから怖いですよね(笑)。ただ、あんなふうに自分のことを思ってくれる人がいても、そのことに自信が持てない気がします」

    ■日和が怖いのか、市松が怖いのか、どう感じるかは見る人の立場にもよるし、あとはドラマとしての見せ方にもよるのかなと思いました。その辺りの加減はどのように作っていったのでしょうか。

    「監督は、何かあれば助言するスタイルだったので、最初からこうしてほしい、と言われることはほぼなかったです。ただ台本に“泣く”と書いていなくても、涙が出てしまう瞬間があって。それは日和の鎧が外れてしまっているということだから、この場面でそうなっていていいのか、まだ早いのかとかの加減があるんです。そういう場面は、涙を流しているバージョンと、流していないバージョンと両方撮影していました。前半は特にそういうことが多かったです。今、監督が編集をしながら、調整してくださっていると思います。私自身もどちらが使われるかわからないので、気になっています」

    ■演じていて印象に残っているシーンはありますか。どのシーンも大変そうだなとは思うのですが。

    「ホントに大変でした(笑)。でも今回、自分でも不思議な感覚があって。日和に共感はしていないのに、演技をしている間、ずっと大きく気持ちが動いていたんです。それはきっと、共演した皆さまが動かしてくださったからだと思うんです。ただその中でも市松や由紀と“対峙”をする場面は、体力も使いましたし、大変だったという印象はあります(苦笑)」

    ■そういう意味で、市松役をこれまで何度か共演経験がある青木さんが演じられたことが、救いとなることはありましたか。

    「だいぶ救われました。同い年だし、これまでの共演を通して、何となく彼の仕事への取り組み方とか、私生活で重きを置いていることとかを聞いていたから、そういうところでもすごく安心ができました。それに、彼はお芝居をする相手を、嘘がつけない状況にするんです。そこはすごいなって。3年ぶりぐらいに濃い関係性をやらせていただいて、改めて思いました。一から日和と市松の関係を作るとしたら、本当に大変だったと思います」

    ■視聴者の方にはどんなところに注目してもらいたいですか。

    「私も漫画を読んだ時、“えっ! こんな展開?”って、すごく振り回されたのですが、ドラマも毎話、振り回される展開になっているので、そこに素直に振り回されていただけたら嬉しいです。いろんなキャラクターがいて、そのみんなが愛おしいんです。人が普段は隠しているようなところとか、自分でも嫌だなってところが出てしまっている人達の物語なので、その辺りの愛おしさも感じてもらいながら観ていただきたいです」

    ■見上さんにとって日和を演じることは挑戦だったのではないかと感じました。挑戦への原動力となるものは何ですか。

    「私、挑戦することが好きなんです(笑)。たとえ失敗をしても、別に大丈夫というか、そもそも挑戦しているんだからできなくても仕方ないって思うんです。楽観的って言うんですかね(笑)。だから興味があったら、挑戦したくなるんです」

    ■今回のように挑戦的な役柄の方が興味が沸くと。

    「これまでにチャレンジしたことのない役は挑戦したいなと思います。できる限りどんどんやっていきたいです」

    ■それで失敗をしてしまった経験は?

    「たくさんあります(笑)。やっぱりその時は一生懸命でも、終わってみると“ここはもうちょっと工夫できたんじゃないか”とか、現場の居方にしても、“あの時に、こういうふうに声をかければ良かった”とか、反省点が出てくるんです。けど、そうやって思っているだけでは意味がないので、それを早く生かせるように、また新しい作品に向き合っていきたいって思います」



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    共通テーマ音楽コラム「あなたにとってのラブソング」

    初恋の嵐「初恋に捧ぐ」
    中高生時代にものすごく聴いていました。歌詞は初恋の人が忘れられないという内容なのですが、それが市松っぽいなとも思って選びました(笑)。衝撃的な忘れられない人って、やっぱり初恋の人なのかなって。そういう内容なのに、爽やかに耳に入ってくるのが不思議な曲です。


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    【プロフィール】

    見上愛(みかみあい)
    2000年10月26日生まれ。東京都出身。最近の出演作は、『異動辞令は音楽隊!』『衝動』『偽りのないhappy end』『プリテンダーズ』、ドラマ「liar」「叫ばないと生きていけない」「「きれいのくに」、Amazon Originalドラマ「More Than Words」など。現在公開中の映画『レジェンド&バタフライ』に出演。

    公式HP
    https://www.watanabepro.co.jp/mypage/20000047/

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    【DRAMA INFORMATION】


    MBS/TBSドラマイズム「往生際の意味を知れ!」
    3月7日より毎週火曜放送

    MBS:深夜0:59~/TBS:深夜1:28~(※第1・2話は5分押し)

    公式HP

    原作:米代恭「往生際の意味を知れ!」(小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中)
    監督:アベラヒデノブ
    脚本:開真理、竹村武司
    出演者:見上愛 青木柚
    樋口日奈/三山凌輝/安斉星来 宮﨑優 遊井亮子
    山本未來
    製作:「往生際の意味を知れ!」製作委員会・MBS
    ©「往生際の意味を知れ!」製作委員会・MBS ©米代恭/小学館

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    【クレジット】

    Photo 大川晋児
    Text 瀧本幸恵
    Hair&Make-up 豊田健治 (資生堂)
    Styling 下山さつき(クジラ)
    Costume
    イヤーカフ/¥29,700/PLUIE

    その他スタイリスト私物
    [問い合わせ先]

    PLUIE Tokyo TEL:03-6450-5777
    SNS:@pluiehair

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