2025年1月13日 横浜ランドマークホール
SEが聴こえてくると一瞬の静寂、からの小気味良いハンドクラップ。バンドのメンバーが登場する度に歓声が挙がり、最後に姿を現わしたYUに対しては歓喜の「Whoo～!!」。さすが『YU 30th Birthday Live～THIS IS YU～』、2日目の二部公演＝横浜ファイナル！ ライブが始まる前から、観客ひとりひとりの一挙手一投足が一体感を響かせる。
そんな心浮き立つ空気を一変させたのは、Keyの堀仁一郎が紡ぎ出す美しくもセンチメンタルなメロディ、オープニングナンバー「心鏡」だった。のちに語られたライブのコンセプト、「僕が日本で仕事を始めてからの軌跡をみなさんにお届けしたいと思います」との言葉通り、初めての日本語楽曲で、恐らくYU自身にもファンにも一番耳馴染みのある、そしてみんなで一緒に大切に歌ってきた曲だが、この日の「心鏡」はどうしようもなく息苦しくて。特にサビの〈嘘つきなんて 言わないで〉というフレーズが、君へのお願いから強い懇願に、最後は悲しい微笑みへと変移していく様は至極映像的で、ひどく胸を締め付けた。
2曲目の「アシアト」は、変化を恐れず全速力で走り続けてきた今だからこそ、〈選んだその未来は僕が描いて 僕は僕のままでいればいいんだろう？〉が、新たな宣言として力強く響いたのだと思う。1歩1歩なリズムに乗せて少年時代に想いを馳せる「梅雨のち晴れ」では、地メロのポエトリーリーディングとラップの間みたいなヴォーカルと、サビの伸びやかなファルセットのコントラストが実に見事で。リリース順に曲を並べることでミュージシャンYUの軌跡を辿りながらも、どの曲も現在のYUにしか歌えない、30歳になったばかりのYUそのものだった
ギターを愛おしそうに抱え、「次はですね、僕が日本と台湾、2拠点で活動をする中で、自分の未来を考えて葛藤していた時の曲です」という言葉を添えて歌い始めた「夢中」。杉本雄治の印象的なギターリフがハンドクラップを誘い、自分の弱さを振り切るような疾走感溢れるヴォーカルが掛け声と歓声を引き出し、YUのギターを含めたエモーショナルなアンサンブルによって横浜ランドマークホールの温度はググッと上昇。ここでライブの醍醐味を思いっきり味わったからこそ、コロナ禍の閉塞感と底知れぬ寂しさを綴った「19」は、今こうして空間も時間も想いも共有できる喜びをみんなで噛み締める曲になったのだ。
もう思い出の中でしか会えない君に向けた「remembering」もまた、〈We crossed paths〉決して出会う前には戻れない、僕と君＝YUとファンの交差した人生を慈しむ曲へと進化。最小限の音で構成されたサウンドの真ん中で、YUのフェイクがやさしい余韻を生み出していた。
このステージで13回目の共演となる杉本雄治(G)と堀仁一郎(Key)、10回目だという濱野喬亮(Dr)、初参加のマツモトタクロウ(B)。ステージの上下関係なく、会場にいる全員を巻き込んで和気あいあいと進められていくメンバー紹介を見ながら、年末のインタビューで語られた覚悟「次のライブイベントは自己中でいいかなって。30歳の節目でもあるので、みんなが見たいYUじゃなくて、僕が見せたいYU。僕の全力の必死さを肌で感じてほしい」が頭をよぎる。
今回のライブは「日本で仕事を始めてからの軌跡」なので、セットリストにカバー曲は一切なし。さらなる挑戦として、進行役を立てて質問に答えるMCコーナーではなく、ライブの流れにMCを組み込んで自分の言葉で気持ちを伝えていく形にシフトチェンジ。必然的に演奏する曲はいつもより熱を帯び、旧知のメンバーとのおしゃべりは奔放すぎて予測不可能。今年の目標から台湾ライブの裏話&しじみの醤油漬けを経由して、グローバルな活動に広がったかと思えば、「けど、こんなにたくさんのライブを観られるのは、あなたたちだけですよ」なんて、さりげなく目の前のファンの元に戻ってきたりして。戻った途端、気持ち悪い顔がいっぱい見える！ 客席に溢れる(自分の顔がプリントされた)グッズのうちわをイジり倒し、楽しげに一緒に写真を撮ってみたりもして（笑）。
それでも最後は2月14日にニュー・シングル「nova/envision」をリリースし、発売日当日にHMV SHIBUYAでイベントを開催すること、OFFICIAL FAN CLUB 「YU to YOU」についてのあれやこれやにきちんと着地して、後半戦へ。
8月の東京公演ではまっさらの新曲だった「弱虫」が、今やライブになくてはならないクライマックスナンバーと化し、フロアを激しく揺らす。そして8月のライブレポートでYUの決意と書いたフレーズ〈光さす向こうへ羽ばたいてゆくよ〉は、確信に満ちたビート&フロアの熱烈コールと響き合い、光さす向こうへみんなを連れていきたいんだというパワフルな希望として手渡された。今までなら間違いなくここがライブのピークであったはずで。まさかこの日一番のシンガロングな瞬間を、初披露の新曲で目の当たりにすることになるとは!?
ラスト2曲、盛り上がる準備できてますか？ もっともっといけますか？ 全然足りないよ、いけますか！ 観客を煽るYUからは「最っ高～」がダダ漏れしていて。「nova」ではともに青い星をつかむべく、フロアからピンと伸びた無数のコブシが幸せそうに弾んで揺れる。そして最新曲「envision」。音源同様、息遣いまで伝わる生身のパフォーマンスに呼応して、〈Wow wow〉 観客もコーラスで全力参加。まさに全員で〈信じたい未来を 求めてたこの先もこの声で叫ぶの〉を体現。あぁ、この景色が見たくて(自分の顔のうちわは想定外だったかも・笑)、自身ととことん向き合い、足掻いて、足掻いて、情けない姿も隠さず飾らず曲を作り続けてきたのだ。
4公演すべて違うエンディングVTRを用意していることを告げた上で、「これが一番やでー」という謎の言葉を残してステージを降りたら、ここからは自己中になりきれないYUのサービスタイム。新しいギターを手に入れるまでのワクワクソワソワ珍道中がビジョンに映し出される。途中でそれがこの日使用していたギターだと気づいた私たちは、もうニヤニヤが止まらないわけです。
VTRを観終えたタイミングで袴に着替えたYUが再登場。新年らしく、したためた書き初めは「自分の未来を想像しろ」。3年前からケータイの待ち受け画面を飾るこの文章については、アニバーサリー本『YU 30th Anniversary Book「vs YU」』のインタビューで詳しく話してくれているので是非。
ただ今日のライブで受け取ったものをプラスするならば、ミュージシャンとして、俳優として、自分だけの夢を掴むために、YUは未来を想像し続ける。これだけは10年後も、20年後も、きっとずっと変わらないってことだ。
（Text 山本祥子）
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［SET LIST］
01 心鏡
02 アシアト
03 梅雨のち晴れ
04 夢中
05 19
06 remembering
07 弱虫
08 nova
09 envision
「YU 30th Birthday Live Event～THIS IS YU～」配信決定&チケット販売中！
▼「YU 30th Birthday Live Event～THIS IS YU～」Live Streaming▼
配信日：2025年2月22日（土）
時間：OPEN 19:30 START 20:00
チケット
・【YU to YOU限定】特典付き視聴チケット 5,800円
・一般視聴チケット 5,800円
特典
【YU to YOU限定】特典付き視聴チケットをご購入いただいた方に、YUからの「スペシャルメッセージ動画」をプレゼントします。
詳細は販売ページをご確認ください。
詳細・チケット購入
▽日本語ページ
https://liveship.tokyo/yu30thbirthdayevent_thisisyu/
▽English Page
https://liveship.tokyo/en/yu30thbirthdayevent_thisisyu/
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【CD INFORMATION】
▸「nova/envision」
【初回限定盤】
アクリルスタンド付CD＋DVD＜¥5,000(税込)/YAYU-0006＞
・CD（収録曲：1.nova ／ 2.envision ）
・DVD（YU Debut 4th Anniversary Live Event ～THIS IS YU～ in TOKYOライブダイジェスト映像）
・アクリルタンド
・三方背アウターケース
・歌詞カード ・フォトカード（初回限定盤ver.）
▸「nova/envision」
【通常盤】CD＋DVD＜¥2,800(税込)/ YAYU-0007＞
・CD（収録曲：1.nova ／ 2.envision ）
・DVD（YU Debut 4th Anniversary Live Event ～THIS IS YU～ in TOKYOライブダイジェスト映像）
・歌詞カード ・フォトカード（通常盤ver.）
※CD＋DVD、歌詞カードは、初回限定盤と通常盤で共通になります。
※商品の仕様は、予告なく変更になることがあります。
■発売日：2025年2月14日（金）
■予約開始日時：2024年12月14日(土)18:00～
※下記オンラインショップとライブ会場にて限定販売となります。
▸オンラインショップ「アスマート」内 YU SHOP
https://www.asmart.jp/shop/yu_yang
▸HMV&BOOKS online 特設サイト
https://www.hmv.co.jp/news/article/241204110/
【先行配信情報】
タイトル：nova
作詞：YU
作曲：キクイケコジロウ
編曲：南田健吾
Produced by 百田留衣（agehasprings）
配信日：2024年10月30日（水）
配信URL：
https://lnk.to/YU_nova
タイトル：envision
作詞：YU
作曲：小林拓斗
編曲：百田留衣
Produced by 百田留衣（agehasprings）
配信日：2024年12月18日（水）
配信URL：
https://lnk.to/YU_envision
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【イベント会場購入特典と抽選会】
対象イベント：YU 30th Birthday Live Event〜THIS IS YU〜
■販売場所：横浜ランドマークホールグッズ売り場
■販売日程：2025年1月12日(日)、1月13日(月・祝)
■販売場所：梅田クラブクアトロ
■販売日程：2025年2月1日(土)
◎（全員対象）会場購入特典
・初回限定盤1枚購入：YU直筆メッセージプリント入りステッカー（初回盤Ver.）
・通常盤1枚購入：YU直筆メッセージプリント入りステッカー（通常盤Ver.）
◎（抽選特典）各公演後開催のお名前入りサイン会にご招待
・初回限定盤1枚＋通常盤1枚ご購入の方は、抽選でサイン会にご招待!!
※YUが「初回限定盤CDジャケット」にお名前入りサインをいたします。
※抽選会は当日の公演のチケットをお持ちの方のみご参加いただけます。
販売時間などの詳細は、後日オフィシャルサイトでお知らせいたします。
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【リリースイベント】
■開催日時：2025年2月14日(金)
■開催場所：東京-渋谷 HMV&BOOKS SHIBUYA ６Fイベントスペース
■イベント内容：
①先着購入：対面イベント
・通常盤1枚購入：ハイタッチ
・通常盤2枚購入：CDお渡し＋お話し会
・初回限定盤1枚＋通常盤2枚購入：スマホ2ショット撮影
②抽選：対面サイン会
初回限定盤＋通常盤：抽選で30名様にサイン会
③抽選：オンラインビデオ通話会
通常盤1枚購入：抽選で50名様にオンラインビデオ通話（50秒）
■受付期間
①先着購入：対面イベント 2024年12月15日(日)18:00～2025年2月2日(日)22:00まで
※上記受付期間内でも、規定枚数に達し次第、受付は終了させていただきます。
②抽選：対面サイン会・オンラインビデオ通話会
2024年12月14日（土）18:00 ～ 2025年1月19日(日)23:59
※期間中でも用意できる商品の上限に達した場合は受付終了となります。
■イベントの詳細・ご購入はこちら
HMV＆BOOKS online：
https://www.hmv.co.jp/news/article/241204110/
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【店頭抽選会】
対象期間中、タワーレコード渋谷店にて対象商品を1点購入で、「直筆サイン入りのチェキ」が当たる抽選会に1回参加可能。
■開催期間：2025年2月13日（木）商品入荷時～景品が無くなり次第終了
■賞品：YU直筆サイン入りチェキ30名
■対象商品：「nova/envision」アクリルスタンド付CD＋DVD【初回限定盤】
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【アスマート購入特典】
オンラインショップ「アスマート」にて、初回限定盤または通常盤をご予約いただいた方に、YU直筆メッセージ入り壁紙をプレゼントいたします。壁紙デザインはダウンロードされた方のお楽しみ！
■アスマート購入特典：YU直筆メッセージ入り壁紙
■対象期間：～2025年月2月28日（金）
■ダウンロード期間：2025年2月14日（金）～4月30日（水）
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【YUプロフィール】
出身地：愛知県
生年月日：1995/1/03
身長：182cm
体重：63kg
言語：日本語・中国語
特技：料理・ギター・野球
愛知県出身。大学進学を機に、台湾へ移住し、2018年に台湾の 芸能事務所の研修生となり、語学・芝居・音楽を学び、 2021年放送の「We Best Love 永遠の1位」「We Best Love 2位の反撃」にて、ジョウ・シューイー（周書逸）役を務め、初主演でドラマデビュー。同作の挿入歌も担当し、ミュージシャンとしても活動している。2021年8月から日本での活動も開始。
2022年8月5日初の日本楽曲「心鏡」をリリースし、 2022年10月スタート新土曜ドラマ「祈りのカルテ」（NTV)にて、 日本ドラマ初出演を果たす。2023年8月ＡＢＣテレビ日曜22時の新ドラマ枠第２弾『何曜日に生まれたの』 雨宮純平役にてレギュラー出演、2024年7月クールCX『ギークス』9話ゲスト出演、映画『みーんな、宇宙人。』などに出演。
2023年2月には韓国にて初のファンミーテイングを開催、2024年11月にはタイでのファンミーティングが大成功に幕を閉じるなど、グローバルに活動中。
Born in Aichi Prefecture, Japan.
Upon entering university, he moved to Taiwan, where he became a trainee at a Taiwanese entertainment agency in 2018, where and learned language, acting and music.
He made his drama debut in his first starring role as Zhou Shuyi (周書逸) in” 永遠的第一名（No.1 For You ）“and “ 第二名的逆襲（Fighting Mr. 2nd）” both broadcast in 2021. He also sang an insert song for the same drama and is also a musician.
In August 2021, he also began working in Japan.
He made his firstappearance in a Japanese drama in the new Saturday drama““祈りのカルテ（InorinoKarte）(NTV)”,which started in October2022.
In2023,his work continued with the U-NEXTdramaseries“MALICE”and ABC TV/TVAsahi’s“何曜日に生まれたの？（NanyoubiniUmaretano?）
On21February2024,he released his first Japanese EP’aitowa’,containing five Japanesesongs.
YU has been castin a Japanesemovie“みーんな、宇宙人。(Minna,Uchujin)”that will be released on June7,2024
オフィシャルサイト
https://www.amuse.co.jp/artist/A8966/index.html
Instagram @y01_u03
https://www.instagram.com/y01_u03/
Instagram（yu_staff）
https://www.instagram.com/YU_Staff_/
Ｘ @YU_staff_
https://x.com/YU_staff_
Weibo @杨宇腾YU
https://weibo.com/u/6216555624
YouTube
https://www.youtube.com/@YU.Official_jp
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【BOOK INFORMATION】
30歳の誕生日を記念したアニバーサリー本YU 30th Anniversary Book「vs YU」
好評発売中!!
詳細はこちらから▼
https://awesomemagazine.jp/2024/12/03/vs-yu/
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YUさんがWカバーを飾るawesome! Plus Vol.34
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詳細はこちらから▼
https://awesomemagazine.jp/2024/12/12/awesomeplusvol34/
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