西浦心乃助 ドラマ「GTO」インタビュー
1998年に放送され、一世を風靡した反町隆史主演ドラマ「GTO」が28年ぶりに連ドラ復活。反町が演じる型破りな教師・鬼塚英吉が担任として受け持つクラスの生徒は全28人。その全員が現役の高校生からオーディションで選ばれたことも話題になっている。中でもメインキャスト11人のうちの1人で、サッカー部の特待生・細川大翔を演じるのが、映画『ブラック・ショーマン』にも出演していた西浦心乃助。6人組ボーイズグループ・The Right Lightの一員としても活躍する彼に、この歴史あるドラマに参加する思いや、大翔がメインとなる第7話について、そして撮影中のリアルな心境を聞いた。(取材は7月中旬)

■「GTO」というドラマのことは、もともとご存知でしたか?
「作品自体は知っていました。ただ、放送されていた1998年は生まれる前だったので、オーディションを受けるにあたり、初めてちゃんと観た時に“すごく面白い作品だな!”と思ったんですよね。反町隆史さんが演じる鬼塚(英吉)先生の何をするのかわからない奇想天外なところや、型破りなことをしていくワクワク感や高揚感。それは令和版である今回の脚本も同じで、物語が進んでいくにつれて募っていくんです」
■では、出演が決まった時の喜びも大きかったでしょうね。
「はい。反町さんをはじめとするキャストの方々はもちろん、高校生役で集まった同年代の方々も、みなさん第一線で活躍されていて、すごく実力がある方々なので、共演できることにワクワクしました。それと同時に“負けたくないな”という思いと、僕が加わることで作品のクオリティが落ちてしまわないだろうか?という不安もありました。なので、撮影前の稽古段階から、監督(中島悟)や脚本家の遊川(和彦)さんの意見をしっかり聞いて、まず『GTO』の世界観を知るように意識しました」
■監督からは、どんなアドバイスがありました?
「一番印象的だったのは“声をしっかり張る”ということでしたね。映画やドラマって息遣いで表現することもありますが、今回の『GTO』では98年版の世界観を崩さず、そのまま現代に持ち込むために、少しオーバーなくらい大きな声で分かりやすく演じるというのは、稽古で教えていただきました」
■少し劇画的な表現を求められたということですね。 「個人的に、そこは強く感じた部分でした。画面越しでも視聴者の方にセリフがしっかり届くのが、やっぱり『GTO』の良さだと思うんです。その上で、改めて98年版の『GTO』を観て、反町さんが演じる鬼塚英吉とは何者なのか? 自分が演じる細川大翔は、この作品の中でどういう存在なのか?というところも、すごく考えました」

■98年版と比べて鬼塚の型破りな行動は変わらないということですが、時代による違いは何か感じます?
「はい。時代の違いは、やっぱり大きいと思います。例えば、98年版には無かったタブレットを今回は使っていたり、生徒の考え方も現代っぽいんですよ。僕が演じる細川大翔も思春期の真っただ中にいて、素直に思いを伝えることができないという悩みを抱えているんですけど、そういったところは僕も含め、今の時代の高校生に通じるものがあるんじゃないかなと」
■大翔はサッカー部の特待生でゴールキーパーを務めていますが、第6話のラストでは怪我をしてしまう衝撃的なシーンがありましたよね。そんな彼の魅力って、どんなところなんでしょう?
「“等身大”でいられるところかなと思います。思春期ならではの素直じゃない振る舞いや反応って、高校生という年代だと自然と生まれてきてしまうものだと思っていて。それを隠さず出していて、本当は素直なのに、何か問題が起きた時には素直になりきれない、そういう嘘のつけないところが彼の魅力です」
■なるほど。
「そういう意味で言うと、大翔の素直な部分は、むしろ第7話以外でストレートに表れている気がします。スポーツマンらしい潔さだったり、男としての真摯さというのは、大翔の良さであり基盤になる部分として、稽古の段階から監督や遊川さんに教えていただいたことでした。なので、そこはメイン回の撮影に入る前から、強く意識していました。僕自身も13年サッカーをやっていたので、撮影の空き時間でボールを蹴りに行ったり、ランニングをしたりと、スポーツマンっぽさは意識しました」
■“スポーツマンらしい潔さ”って、具体的に言うと? 「僕が言えることではないですが、全員にリスペクトを持っているところでしょうか。リスペクトしているからこそ真正面からぶつかり合って、結果的に悩みを抱えることになってしまう描写もあります。クラスメイトには上から目線に見える部分があるかもしれませんが、本当は素直にリスペクトしているところに、スポーツマンとしての土台があるのかなとは思います」

■回避しないで素直にぶつかってしまうから、いろんな問題が起こるけれど、そこが潔さでもあると。では、他のクラスメイトたちがフィーチャーされていた1~6話で、何か感じたことだったり心がけていたことってありましたか?
「第1話から(片山健太役の)森本陸斗くんや、(伊藤結役の)稲垣来泉さんたちがメインで演じているのを見て、刺激がたくさんありましたね。それぞれ芸歴は違いますが、同年代で、同じ『GTO』のクラスメイト役で……というのを考えた時に、やっぱり“負けていられないな”と。第6話までは当然目立ってはいないんですけど、メイン回の第7話のことを思うと目立たなさすぎるのも違うので、その塩梅は考えながら撮影しました。初めて台本を呼んだ時のファーストインプレッションだったり、“大翔ならどう感じるか?”というのは、演じる上で大事にしていました」
■基本的に大翔は、どちらかというとアンチ鬼塚ですよね。
「そうなんです。なので、その鬼塚先生に対する反抗心みたいなところは、分かりやすく伝わるように意識していました。話が進むにつれて、だんだん鬼塚先生派が増えていくことも、大翔は良くは思っていなくて。彼は素直なので、その気持ちも前面に出してしまうんですよ」
■そうして迎えた第7話の撮影はいかがでしたか?
「やっぱり“難しかった!”というのが一番ですね。反町さんとのやりとりでも、勉強になることしかなかったです。反町さんのお芝居を、もっとこう受けたら面白くなったんじゃないか?とか、もっと大翔としての感情が出せたんじゃないか?という悔しさもありましたが、ここまで自分がフィーチャーされて物語を撮ったことがなかったので、嬉しさもありました」

■中でも特に頑張ったところや、観てほしいシーンを挙げると?
「まだ完成した映像を観ていないので(取材時)ハッキリしたことは言えないですし、僕としてはその時にできる全部を出したつもりでいるので、すべてを観ていただきたいですが、強いて言えばアクションですね。ちょっと大きなアクションがあるんですが、そこは吹き替えなしで実際に僕が演じました。中島監督が求めている画を頭では理解できていたものの、その通りに表現するには体が追いつかなくてすごく苦戦したんですが、代役を立ててはいないということはお伝えしておきたいです!(笑)」
■キーパーという役どころを踏まえると“なるほど!”と納得できるシーンですよね。その他、撮影現場で印象的だったことを教えていただければ。
「反町さんが僕たちの前で教壇に立たれる、その姿にすごく説得力があって、ちゃんと鬼塚先生としてそこに存在してるんですよ! それは一番印象的でしたね。みなさん本当にプロとして、役者として本気で臨んでいて、ただ、クラスメイトのキャストの皆さんとは同年代で年齢も近いので、学校の友達みたいな感覚で他愛のない話をしたりもしています」
■中でも、特に仲良くなったキャストって、どなたでしょう?? 「僕が、The Right Lightというグループに所属しているので、LIL LEAGUEの難波碧空くんとは、よくグループの話をしています。グループ活動をしながら役者業もしているという境遇が共通していて、すごく支えになっている部分はありますね」

■今回の出演に関して、The Right Lightのメンバーからは、どんな言葉がありましたか?
「リーダーの松瀬太虹からは“頑張れよ”と言ってもらいました。黒木康正からも“撮影頑張ってね”とか“どんな感じなの?”とか聞かれたりしますね。グループの代表として出演している感覚に近いので、みんな応援してくれています。なおさらしっかりやらなきゃと思いました」
■グループの看板を背負っているわけですから気合が入りますよね。改めて「GTO」という作品について、今、どんなことを感じています?
「過去に大ヒットした歴史のある作品が、また連続ドラマとして帰ってくるとなると、みなさんの期待値も大きいでしょうし、出演する僕たちの懸ける思いもすごく強いんです。生徒役のオーディション期間を含めると、撮影終了まで8、9ヶ月くらいかな? そんな長期にわたって作品に関わることって、地上波の1クールのドラマではなかなかないと思います。それだけ長く、深く、自分と、役と向き合った作品になりました。撮影の裏側を収めたドキュメンタリーでは(※TVerで配信中)、僕らが葛藤してきた姿が映っているので、ご覧いただいた上で全11話を観ていただくと、より楽しめるんじゃないかなと思います」
■西浦さんにとっても、俳優として大きなターニングポイントになる作品になりましたね。
「本当に、生涯忘れられない作品になりました。同年代の役者がこれだけ集まることができる作品ってなかなかないですし、『GTO』という世に名高い作品に携わらせていただけたこと、また中島監督や遊川さんなどのスタッフさんとキャストのみなさんに出会って成長することができたので、感謝の気持ちでいっぱいです」

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■共通テーマ音楽コラム「MY FAVORITE MUSIC VIDEO」■
The Right Light「YES」
僕が所属しているThe Right Lightのデビュー曲で、グループコンセプトでもある“全肯定”をテーマに、まるでメンバー同士が友達のような、等身大で自然体な姿が表れています。僕にとっては初めてのMVなので、どんなものになるのか想像できていなかったんですが、他のアーティストさんとはまた違った色味の作品になっているのは自慢できるところですね。
■プロフィール■
西浦心乃助
にしうらしんのすけ。2009年7月10日生まれ。兵庫県出身。主な出演作品は、映画『ブラック・ショーマン』『君のクイズ』、ドラマ「ぼくたちん家」「僕達はまだその星の校則を知らない」「ラムネモンキー」「聞けなかった あのこと~彼女が妊娠?」など。2025年より、平均年齢17歳のボーイズグループ・The Right Lightのメンバーとしても活動中。2026年7月には1stアルバム『One Step』を発売。7月から8月にかけて全国7ヵ所を廻る『1st LIVE TOUR 「One Step」』を開催した。

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■クレジット■
Photo 小嶋文子
Text 清水素子
Hair & Make-Up 古居沙耶夏
Styling 杉浦優
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■DRAMA INFORMATION■
ドラマ「GTO」
毎週月曜よる10時より
カンテレ・フジテレビ系全国ネットにて放送中(一部地域を除く)
出演:反町隆史 生見愛瑠 工藤阿須加 高橋メアリージュン 市川知宏 夙川アトム
近藤芳正 宇梶剛士 松嶋菜々子
稲垣来泉 及川桃利 大島美優 梶原叶渚 川口和空 北里琉 柴崎楓雅 難波碧空 西浦心乃助 堀口真帆 森本陸斗 ほか
原作:藤沢とおる『GTO』(講談社「週刊少年マガジンKC」刊)
脚本:遊川和彦
音楽:福廣秀一朗
エグゼクティブプロデューサー:安藤和久
チーフプロデューサー:河西秀幸
プロデューサー:永富康太郎、伊藤茜
演出:中島悟 松田健斗
制作協力:メディアプルポ
制作著作:関西テレビ
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